二十歳の原点序章 [新装版]

発売元: カンゼン
価格: ¥ 1,449
発売日: 2009/04/15

 悦子は、栃木県立宇都宮女子高等学校を卒業後、立命館大学文学部史学科日本史専攻に進学する。
 そこで最初、部落研に入り活動をする。
 その中で、学生運動の波へと飲み込まれていく。

 メーデーのデモに参加したり、そういった活動をしながら、派閥に属さない自分の立場を悩み、そうしてその後ワンダーフォーゲル部に入部。山への気持ちを強くする。

 1966年11月から1968年12月の日記がここに収められている。

 私は、当時の時代背景はさっぽりわからない。
 なにしろ、自分が生まれる10年も前のことだ。

 ただ、恋愛や生きることを考え、悩む様子は、自分がハタチ前後に悩んでいたことと似たような部分もある。

 ところで。悦子さんが今この時代に生きているとしたら…。
 この時代に対して、どのような感想を持つのだろう?

 もしご存命ならば、61歳のはずだ。
 うちの両親と同世代である。
 両親は高学歴ではないので、学生運動に関してはかかわりがない。
 それでも、何か質問してみたら、得られるものがあるのだろうか?

 そんなことを考えながら、1968年の年末の分まで読んだ。

【関連】
  二十歳の原点ノート / 高野悦子
  二十歳の原点 / 高野悦子