“文学少女”と恋する挿話集 1 (ファミ通文庫)

発売元: エンターブレイン
価格: ¥ 651
発売日: 2008/12/26

 文学少女シリーズの短編集です。
 FB Onlineなどで連載されている短編と書下ろしが、絶妙なバランスで詰まっています。
 本編が、井上心葉の視点で描かれているのに対して、この短編集は色々な人の視点から描かれています。

 でも、誰の目を通しても遠子さんは変わらない。
 そして、今までよりも甘いストーリーが詰め込まれていました。

 やはり、回を重ねても傑作は傑作なのです。
 遠子さんから語られる物語や作家の話は、とても魅力的で、いつも『読んでみたい』と思ってしまいます。
 WEBでの連載は、文庫で出た時に読みたいと思って読まずに我慢していて、やっぱり、本の状態で読んでよかったなぁー…としみじみ感じました。

   + + +

 題材作品一覧。

 ツルゲーネフ『はつ恋』
 菅原孝標女『更級日記』
 小林多喜二『蟹工船』
 『万葉集』
 ロンゴス『ダフニスとクロエー』
 エリナー・ファージョン『ムギと王さま』
 小川未明『赤いろうそくと人魚』
 ロバート・A・ハインライン『夏への扉』
 オスカー・ワイルド『サロメ・ウィンダミア卿夫人の扇』
 ポール・ギャリコ『スノー・グース』