桜庭一樹さんの過去作品を読もうフェアを勝手に開催中。
2002年にスニーカー文庫から刊行された作品で、現在は残念ながら絶版になっているようです。
古書を購入。

携帯アプリのギャルゲーのキャラクターがログインしなくなってしまったご主人様を求めて現実世界にやってくる話。
2002年作品だし、i-modeのゲームを元にされてるような感じなので古さは感じます。
ですが、結局スマホでも似たようなゲームはあると思います。よくしらないけど。

作中、ヒロインたちのように現実世界に行った先駆者が出てくるんですが、今回のヒロインたちがそちらの立場になったとして、

2002年に大ヒットした携帯用恋愛SLGがスマホに移植決定

みたいなことになって、また新たにゲームヒロインが現実にやってくる…みたいな続編とか出来そう…。
とか、読み終わった時にぼんやり思っていました。

まぁ、この作品を読むのは実は結構苦労してしまいました。
よくあるハーレムものなんかの作品はあまり得意じゃないっていうのがひとつめの理由。
あと、みさくらなんこつ氏の挿絵があるのですが、この方のイラストはエロいやつのイメージが強すぎてちょいきついかな…と感じました。
文章もすごい軽かった。昔の少女小説みたいな語り口でびっくり。

でも、最初にキャラクターがデリートされるところとか結構ショッキングだと思うし、ラストのほう、大家さんがいい味出してたりとか、
探し人である竹田芳生がどういう人間なのか、竹田芳生に関わった人たちと主人公の会話によってちょっとずつ明らかになっていったり…っていうのは面白かったです。

作者買いして読んでるうちに、どの順番で刊行されているのかわからなくなったので一覧にしてみた。
結構早い段階で一般の小説書いてたんだなぁとかわかる。