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万能鑑定士Qの事件簿 I (角川文庫)

発売元: 角川書店(角川グループパブリッシング)
価格: ¥ 540
発売日: 2010/04/24

1~2巻を読み終えたので感想。

なにやら人気があるシリーズらしいということは知っていましたが、読む気はありませんでした。
でも、ここ最近読書づいてる勢いで図書館で借りてきました。というか、予約して1ヶ月位待って順番が回ってきた。

最初に出てきた公務員の人がもう関わってこなかったのはちょっと残念なような感じがしました。
で、読んでるうちに話が沖縄に移って、聡明そうな莉子の意外な高校時代が描かれ始めた。
そうかと思ってたら近未来のハイパーインフレが起きた荒廃した東京が描かれてて、どんどん混乱するうちに1巻が終わり。

2巻を読んだらいろいろわかったのはいんだけど、舞台がリアルな日本であることと、荒廃した舞台とのギャップに苦しんでなんだかよくわからないことになった。
そもそもが近未来とかだったら違和感なく入り込めたんだけど。
でも、話は全体を通してすごく面白かった。ストーリーがというよりは、作中に散りばめられている雑学が面白い感じ。
ただ、宝くじに関しては、ただ弟(だっけ?)が伝聞したから、銀行員に当選番号を見ただけで笑われたと言ったのか、それとも作者自身が宝くじを買ったことがないのかどっちだろうと思ってしまった。宝くじの当選確認って、機械でやるよね?

まぁとにかく面白かったので今後にも期待ってことで、続きの予約が回ってくるのを楽しみに待つことにします。

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まつげの先に、しずくを感じた。
あれ? と空を見あげると、細かい細かい水の矢が、ゆらりゆらりと降りてくる。
雨だ。

学級文庫でもないし、児童書でもない。絵本でもない。
初めて自分で買って読んだ小説って、なんだったか覚えていますか?

私はこの『天使のカノン』という本でした。

小学校高学年の時、友達がコバルトの小説を読んでるという話を聞きました。
で、母親にそれを話したら、いいんじゃない?という事になり、近所の書店に買いに行きました
当時、コバルト文庫(というか集英社文庫のコバルトシリーズだった)は書店でかなりのスペースを占めていました。
まだ、漫画家さんが小説を書いたり、マンガのノベライズなんかも流行る前の話。
友達は赤川次郎の吸血鬼シリーズとか、氷室冴子のなんて素敵にジャパネスクとかを読んでる子がいたかな……

私はファンタジーとか時代物とか、あまり興味がなかったので、自分で読みたい本を探そうと思って、表紙を開いたところにあるあらすじとかを色々読んで決めました。
あと、絵が可愛かったから。

主人公は13歳の女の子。で、現代の恋愛もの。
当時少女漫画ばっかり読んでたわたしが読むにはぴったりだったのかな…。
この本はシリーズで、1冊で1歳年齢を重ねていきます。
なので、当時から主人公より小さかった私はあっという間に置いて行かれて、主人公がおとなになってしまって。
読んでいた私は置いてけぼり。よくわかんないなぁ…と思った記憶。

今回、ちょっと思い出して、図書館の蔵書検索したらひっかかったので借りてきたんですが。
表紙見て懐かしいなぁと思って、値段を見て『350円(税込み)』にびっくりして(いまなら500円くらい)。
あとがきを読んで、20代前半の著者がかなり大人びたことを書いていることにくすっとして。
で、書き出しを読んだら、すごい既視感にめまいがしました。

内容はあまり覚えていないんだけど、読んだら思い出すのかもしれない。
当時、あまり小説を持っていなかったし、私はマンガを書いていたので、この小説が漫画になったらどんな感じだろうと思って、小説を読みながら台詞でコマ割りしたりしてた…ということをすごく思い出しました。
なんてくすぐったい……!! 私恥ずかしい!

ゴーストハント1 旧校舎怪談 (幽BOOKS)

発売元: メディアファクトリー
価格: ¥ 1,260
発売日: 2010/11/19

30代中盤以上の女性の皆様には『悪霊シリーズ』と言ったほうが通じるかもしれません。
ティーンズハートで出ていたホラー小説…私はそういう認識でした。

とは言え、私は残念ながら読んだことがありません。
ティーンズハートは折原みとばっかり読んでいました。小林深雪も読んでたな。あと、中学生の時は女流棋士でもある林葉直子の小説を友達が貸してくれて、それを読んでました(とんでもポリスシリーズ)。
林葉直子はスキャンダルが目につき、あまりいい印象はなかったですが、小説は結構面白かったなぁ。

そんな程度しか読んでないティーンズハート。
そして悪霊シリーズなのですが、イコール『ゴーストハント』だということは、私は今回読む前に調べるまで知りませんでした。

ゴーストハントを知ったのは、97年のラジオドラマでした。
関東ではニッポン放送の荘口彰久の番組内で、
関西では宮村優子の直球で行こう!の番組内で流れていました。

聞いてたけど、LFもOBCも雑音がひどくちゃんと聴けなかったので印象は薄い。ただ、ホラーは苦手だけど面白そうだなぁと思ったことは覚えています。
それも、どっかから入手して聞きたい気がする。…というか、身近のみやむーファンの人に聞いたら持ってたりするのかなぁ?

その後、2006年にアニメ化しました。見てたけど全話は見てない。

読むきっかけは、読書メーターで本を探していて、自分と読んでる本の傾向が近い人が表示されるので、そういう人たちの読んだ本を見てたら出てきたんです。
で、新装版が2010年から出ていることもわかって、図書館で蔵書検索をしたら出てきたので借りてきました。

読み始めたら、昔なつかしい少女小説の文体に軽くめまいがしました。
一人称『あたし』。あと妙に古めかしいモノローグにつっかえました。でも、読んでいくうちに懐かしい気分になりすぐ慣れた。
あと、折原みとの昔の小説ほど少女少女していなくて、ストーリーも骨太。
『あたし、誰々。何歳。身長何センチ、体重何キロ。とりたてて特徴もないフツーの女の子。』みたいな感じの自己紹介がない(←昔の少女小説にありがち。

いやー、おとなになっても楽しめるわー。すごいわー。
このまま最終巻まで図書館で借りて突き進もうと思いますよ。

ちなみに、小野不由美さんて名前を聞くとそれだけで、本屋さんを思い出しますよ。
高校生の頃よく通ってた書店で、ホワイトハートの背表紙の中でもとりたてて幅を利かせてました。なつかしいなぁ。

これを期に、小学生の頃初めて読んだ少女小説もおとなになって今読み返してみたいなと思ってます。

猫舌男爵

発売元: 講談社
発売日: 2004/03

皆川博子さんの短篇集。図書館で借りてきました。

水葬楽

世界は戦後何年経っているのかわからないが、敗戦国。
女性の一人称で語られる不思議な世界。
この国の平均寿命はすでに29歳となっており、死は突然訪れるのではなく、衰弱したところで容器に入れられゆっくり死んだら溶かされる。
主人公と兄はいつも一緒にいるのでなにかと思ったら結合双生児だった。
切り離され、『弱い方』と見なされ排泄口から下半身半分を失いひとりで生きる主人公がなんとも言えず悲しい。

猫舌男爵

表題作。
表紙も絵本のようだしどんなかなと読み始めたら、本編は出てこず、日本語の分からない外国人が翻訳したという事実と関係した人間の手紙だけで構成されてた。
猫舌を拷問だと想像したり、沼太夫を『ヌマフトシオット』、鶴屋南北綺譚を『ツルヤミナミキタキタン』と読み違えた挙句『鶴が飛来した!』と訳すなどとぼけてて面白い。
そして、この人の日本語講師は訳の間違いを指摘するよりも、講師が吉原に行ったことがあると本に書かれたおかげで妻と不仲になったとひたすら愚痴をこぼす。
どいつもこいつもとんちんかんで面白い。

オムレツ少年の儀式

舞台はプラハ。
国境の田舎で生まれ育った息子と夫を急に亡くした妻は、生前夫が話していた都会へ。
ヨーロッパが舞台の読み慣れた話。
であるが、やはり悲しい。

睡蓮

救われない生涯を遂げた女性画家。
時間を遡る形で家族や、師匠であり愛人でもあったジークムントとの手紙のやり取りや、周囲の人間の日記などで綴られる。
本当に報われないと思うし、ジークムントという人間は最低で許せないとも思った。
とにかく途中で読むのをやめることが出来ず最後まで読み切る。辛かった…。

太陽馬

突然、朕は…≪睡る沼≫…陰に3筋の弦を…と始まったのでわけが分からずに混乱。
読んでいくとそれは作中劇で、実際はロシア革命やらを舞台にした話でありました。非常に血生臭い、そして糞尿臭い作品で、でもとてもよい歴史の勉強になりました。

初めての作家さん!

書店では一時期いつもベストセラーのところに平積みにされていてずっと気になりつつも『地雷かもしれない…』と恐れて手を出せずにいました。
というのも、近頃こういう類の軽めのミステリー(加えて表紙がイラスト)が多いのです。
『ビブリア古書堂の事件手帖』も、『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』シリーズも好きなので、ひょっとしたら合うんじゃないか? と思いつつもなぜか手が出せずにおりました。
多分だけど、『謎解きはディナーのあとで』が、私に全然合わず、腰が引けてるのかもしれません。「ベストセラーだからって自分に合うとは限らん!」みたいな(笑)

そんな中、沖縄に行った時に、知人がこの本を読んでいたのを目ざとく見つけ、感想を聞いてみたのです。
そしたら、おや? 案外面白いんじゃない? と思いまして、購入に至りました。

よかったです。購入して正解。
短編が何本も入って一つの物語になっているような形式で、コーヒーに関する蘊蓄だったり、登場人物がコーヒー豆になぞらえた名前だったり。カフェに行きたくなります。

謎に関しては人が死なない日常の謎なので、そのへんも好み。
で、ゆるーくそういうものが続くのかなー…そして恋愛も煮え切らないままシリーズとして続くのかなと思ってたら、最後の方はびっくり展開。
あまりに平和ボケして読んでた私は叙述トリックにあっさり引っかかり(しかも2回も!)、あーもう悔しい。

そして、引っかかった後に簡単に振り返ると、地味に伏線が張られているのでした。

今は2巻を読んでます。

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先月末に発売した『終物語(中)』。16冊目の<物語>シリーズ新刊にして、時系列では猫物語(白)の裏側のストーリーになります。
と、ここまで時系列そして世界線も変わってくると、さてどういう順番でストーリーが進行しているのやらよくわからなくなってきます。

正直、今回読み始めた時に「あれ?」と思って確認した私でした。
大雑把に確認してから読み始めましたが、細かいことはWikipediaとかに載ってるみたいです。
そのWikipediaの時系列を元に、カレンダーにしてみたんですが、曜日とかを確認してみると、どうも2006年のカレンダーとぴったり合うらしいことに気づきました。
奥付を見たら、化物語(上)の初版は2006年11月1日発行となっていました。なるほど……(気づくの遅い?)

<物語>シリーズ 時系列順

とりとめないように続いていたセカンドシーズンのストーリーでしたが、こうしてカレンダーでまとめてみると、すべてが計算されて書かれているのがわかる…気がします。

ここから感想。
今回はいちばん時系列がごちゃっとしてるところ、8月23日の学習塾跡からはじまりです。
用事があって駿河を呼び出したところに、謎の影武者が現れる。その影武者は駿河の攻撃を受ければ受けるほど強くなる…。
おそらく、今までで一番おおきく伏線を回収したのではないかと思われます。

なぜ、猫物語(白)の時にあの場所に臥煙伊豆湖とエピソードがいたのか。
はじまりの学習塾跡で、影武者から結果的に暦たちを救ったのは何だったか。

そして、鬼物語で語られていたあの人とか。

いろいろがまとまります。
気持ちが悪いのが残ったのはここから冬への話。

臥煙さんが暦を刺した理由。
真宵ちゃん再登場の理由。
扇ちゃんの正体。

あたりでしょうか。
あとがき最後の『扇ちゃんは悪くない』も妙にひっかかりました。
どんな展開が待っているか、楽しみです。

今巻、読み始めてからしばらくはすごく退屈で、数ページ読んでは眠気に勝てない…という繰り返しでした。
駿河と余接が話し相手では、どう頑張っても八九寺Pには勝てないのだな!という本当にどうしようもない感想なのですが……
後半、徐々に面白くなってきて、ピークに達したのは暦とひたぎの電話のシーンでした。
非常に真面目なシーンで、会話内容も素敵です。是非、音声で聞きたいです。

終物語 中 (講談社BOX)

発売元: 講談社
価格: ¥ 1,575
発売日: 2014/01/29

ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)

発売元: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
価格: ¥ 599
発売日: 2014/01/24

ビブリア古書堂の最新刊。旅行に行ってた都合で発売日に読めなくて、東京に戻ってきてから購入。そして読了。
前巻、告白とデートはあったけれど、結局成就するには至らないところで終わっており、その続きからでした。

なので、恋愛色強めかなと思っていたのですが、そういうわけでもなく。
今回は、またプロローグ、3編+断章、エピローグの形に戻っており、それぞれの作品で話が展開されていました。

第一話『彷書月刊』
売っては取り戻しに来る謎の女性と、その旦那さんの話。
あの人にそんな過去があったのか、ということが明かされていました。

第二話『ブラック・ジャック』
手塚治虫の作品への取り組み方とか、コミックスに収録されている話のことだとか、そういう事情がふんだんに描かれていて興味深かった。
栞子さんの友人は結構サバサバしててパンチの効いてるひとでびっくり。

第三話『われに五月を』
寺山修司の病気のことなども描かれ、ノスタルジック。
ですが、母親の影はちらつくし、依頼人はすごく感じの悪い人だったりで、読み始めは結構嫌な気分。
でも終わりは愛を感じる。

今巻もとてもおもしろかったです。
前巻から10ヶ月ぶりということでしたが、今度は続きがもうちょっと早く読みたいな。

GOSICK RED (単行本)

発売元: KADOKAWA/角川書店
価格: ¥ 1,155
発売日: 2013/12/25

完結してくれただけでも奇跡的だと思っていたGOSICKの新シリーズがはじまりました。
今度の舞台はニューヨーク。

新聞記者になった久城一弥と、探偵社を起こしたヴィクトリカのもとに新たな事件が持ち込まれます。
時代背景は1930年代ということで、大戦は…あれー?と思ったんだけど、GOSICKの時代では戦争の時代がちょっと違うんだった。

それはそうと、ピンクの寝椅子に転がるヴィクトリカが今にも目に浮かぶ感じです。可愛い…。
今回は舞台も変わったし、改めて武田日向さんのヴィクトリカが見たいと強くおもってしまいましたが、活動休止されているようでとても残念です。

内容は次回への引きもあり、前作でレギュラーだったあの人も出てきそうな雰囲気だったり。まだ続きが楽しみです。

続編。
前作がゲームノベルみたいな感じだったのに比べて今作はかなりミステリ小説だなぁと感じた(相変わらず失礼なことを言っています。
…と思っていたら、そうか、桜庭さんてデビュー前に別名義でゲームシナリオを書いていたんだっけ…と思い出してなんだか腑に落ちた。

このシリーズ、未完ですが2冊でおしまいです。富士見ミステリー文庫のリニューアルに伴い打ち切り、となったそうです。残念。
今回はWP(ウォーターパーソナリティ)障害という、ボーダーの一種とされている架空(だと思われる)パーソナリティ障害が出てきます。
これは、その場その場で人格が変わってしまうかのように異業で成功したり、更に過去の自分のキャラクターを忘れ去ってしまうという精神疾患らしいです。
このへんが、架空であるにも関わらずリアルですごいなぁと思ってしまったり。過去を思い出す際に人格が揺れ動く感じは今の著者だったらもっと魅力的に描くんだろうと思ったり。
キャラクターも増えて、更に濃いキャラクターの勅使河原がいい味を出しているし、失墜しそうになっている花枝刑事もさらに深くなっており、かなり良いです。
《ゴッド》もすこし出てきて、これから更に展開していって面白くなるだろうというところだったので、続きがないのは非常に残念です。

ただ、この作品があったからこそGOSICKが生まれたのだろうなと思わされる部分は多々あって、前作ただの弱々しい高校生のようだった主人公の美弥古は今回前向きになり、久城と同じようなキャラクターになっているし、花枝あたりはブロワ警部を思わせる何かがある。
決定的な違いは華やかさで、GOSICKではヴィクトリカという魅力の塊のようなキャラがいるのに、こちらではヒロインは幼なじみでやや地味。どっちかというとアブリル的。
ただ、世界観はGOSICKの大戦前のヨーロッパに対し、こちらは『東京だけど世界線がちがう』みたいな場所で親しみやすくはあるかなぁ。
ただ、書店で見かけて手に取るかと言われれば、私は作家買いじゃなければ取らないと思うし(こちらはどっちかというと腐女子ウケしそうな表紙だなとは思う)、書店で見かけて表紙買いしたGOSICKを思うとそのへんの差は大きいのかも…と思っちゃったりする。

ただ、こうして読んでみたあとで、今のわたしが両方のシリーズを並べ置かれて『どっちの続きが読みたい?』と訊かれたら、こっちを選ぶかもしれないと思うくらい、好みの作品です。本当に未完が残念ですが、今あらためて続編を出して欲しいか?と問われると「うーん?」と思ったりもする。当時の続編が存在していたのなら是非読みたい。

……なんか、すごく失礼なことをいっぱい書いたけれど、それくらい面白かったということです。

ちょっと富士見ミステリー文庫の話。
このレーベルが刊行された頃(2000年)、私は結構この手のノベルスを読んでいました。
ラジオが好きで『電撃大賞』を好んで聴いていたこともあり、電撃文庫が多かったかな。ブギーポップシリーズとか途中まで読んでました。
なので、富士見ミステリー文庫が刊行された時って、すごく覚えています。『フォーチュンクエスト』やらで有名な深沢美潮さんがミステリーを書いてる!?っていうことに驚いた記憶があります。
でも、書店で手にとってみたけど買わなかった。当時の私は、殺人事件が起きたりするミステリーは苦手だったのでした。

そして、いつの間にかリニューアルされていることも知らず、表紙の絵の可愛らしさに惹かれて中身を大して確認せずに買ったのがGOSICKだったわけで。秋葉原の書泉で買ったのをすごく覚えてる。
内容は最初、主人公が犯人だと疑われたりするのが読んでてすごく苦痛で(のび太くん的なものが苦手なので)、でも面白い…かなぁと思いながら読んでたら、あとがきでハマってしまい、シリーズが出る度に買って読んでた。
桜庭さんの作品は他に読んでいなくて、しばらくして一般で出た『少女には向かない職業』を読んで、すごく怖くて軽くトラウマになりずーっと買ってなかったのでした。
その後、WEBサイトがあるのを知って、あとがきは好きだし日記も面白かったので読んでたら、エッセイが出るらしいことを知って、それを読んでたらいろんな本が紹介されていて、本を読むこと自体に興味が湧いたりして、その頃出てた青年のための読書クラブは読めそう…と思って読んで…ほかも読みたくなって…という感じで今に至る。
そんな感じで、その頃に読んだ少女七竈と七人の可愛そうな大人とか推定少女なんかは今読んだら全然印象が違うんだろうなぁ。読んでいた時はイマイチ話についていけない感じもあったので。

とまぁ、ちょっと振り返ってみた。

そんなこんなで前回手に入れる策をねっていた未読の『AD2015隔離都市―ロンリネス・ガーディアン』『君の歌は僕の歌―Girl’s guard』『竹田くんの恋人―ワールズエンド・フェアリーテイル』の3冊は無事古書で手に入れて、今家に積んで寝かせてます。デビュー作のAD2015隔離都市は、古書だけどカバーに傷一つ無いような「どこの倉庫で売られずに眠ってたのさ!?」みたいな状態の本が家に届けられて、かなりびっくりしました。あと、スニーカー文庫でも1冊出しててそれも意外でしたとさ。

面白い作品に出会えて今とても幸せです。
これからも良い作品に出会えますように☆

桜庭一樹さんのごく初期の作品。シリーズですが2冊しか出ておらず、未完。
いつだったか『本のおかわりもう一冊』というエッセイの中で、復刊しないと書いてあったのを見て、手に入るうちに買っておかねば、と思って古書を手に入れていたんだった。
ご本人が読み返した時の感想がこう書いてあった。

急遽、変更して、ものすごく久しぶりに自分の絶版本『B-EDGE AGE』を取り出した。(中略)
K子女子が“重大なことを話そうとした”と言っていたのが、来年、この作品を復刊しないか、という件だったのだ(中略)
それよりも気になったのは、これを書いたころの自分は、小説や読者のことを信じられていなかったんじゃないか、ということだ。自分が本を読むときに、いやだな、と思う、作者の“斜め目線”や、“自信のなさ”や、そのせいで“読者を疑ったりなめる気持ち”が、ときどき不気味にヌッと顔を出す。流れていく物語を、不快な金属音とともに、いやがらせみたいにいちいち止める。 (本のおかわりもう一冊 P104)

わたしが読んでいて浮かんだのは、『“ラノベ”を一生懸命書こうとしている姿』というものでした。おこがましいですが。
それが、ご本人にしてみると上記のように感じたということでしょうか?

内容は、日本だけどちょっと違う日本で、主人公は、子供の頃に渡米し、大人に勝てる武器を手に入れようと、飛び級を繰り返して15歳で国際弁護士の資格を持って、その後、とある挫折があって日本に帰ってきた、高校生。
そこに事件が紛れ込んで、無罪の罪を着せられそうになっている人を救うために、検事と戦う。
一言で言えば、逆転裁判みたいな感じでした。

これはこれで、楽しむことは出来ます。
ただ、今の桜庭さんのテイストはあまりないので、どこを期待するかかなぁ。でも、其処此処に片鱗を垣間見れるというか、空気感を感じられるというか…あるので、そういう部分でも面白味はあった。

これの続編である『獅子たちはノアの方舟で』をよみはじめたところ。
あと、桜庭さんの初期作品を読みたいと思って色々探してたら、ヤスダスズヒトさんが挿絵を書いてる本があった。
とりあえず、持っていない残り3冊をどうにか手に入れる算段をすませたところ。

ところで、GOSICK REDなる新刊が出るらしいです。


しかも12月25日発売。
もう完結だと思っていたので、びっくりすると同時に嬉しいです。

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