タグ「 桜庭一樹 」の記事

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推定少女 (角川文庫 さ 48-2)
推定少女 (角川文庫 さ 48-2)
  • 発売元: 角川グループパブリッシング
  • 価格: ¥ 620
  • 発売日: 2008/10/25
  • 売上ランキング: 8845

──試しに「あいしてる」とつぶやいてみた。やっぱり大失敗だった。想像していたとおり。それはいままで口にしたどんな言葉よりも嘘みたいだった。(中略)
それは大人の言葉だから。

ファミ通文庫から2004年9月に刊行された小説の再刊です。
少年少女向けの文庫だから…とか、確かそんな理由でエンディングを書き直されているため、今回は未発表のエンディング2種類も収録されていて、ゲームの分岐みたいになっています。

主人公は15歳の少女で、いきなり過失致死でパトカーに追われていて、そこに宇宙人が出てきたり、電脳戦士が出てきたりして。
いきなり田舎から秋葉原に逃げる…ような話。

エンディングが増えてなかったら多分買わなかったんだろうと思うけれど、今日出かけた帰りにふらっと本屋に寄って買ってきて、あとがきを読んで、解説を読んで、本編をぱらっと軽く読んで、エンディングを読みました。

私は、1のエンディングがいちばん安心するなぁ…というか、なんだかしっくり来るような気がした。
ラストが書き直されていることは、情熱大陸を見ていて知ったんだけど、ラノベ版のほうを読んだ時になんとなく気持ち悪いなぁ…という感じに思ったのはこういうことだったのか。と、偉そうなことを感じてみたり。

でも、他のエンディングも現実的に考えたらアリだと思う…。

とりあえず、この不思議な世界に立ち会ってみるといいよ…。
主人公の少女目線で、違和感のあるこのSFな話を、違和感無く追えることが気持ちがいいですよ。

書店はタイムマシーン―桜庭一樹読書日記
書店はタイムマシーン―桜庭一樹読書日記
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2008/10
  • 売上ランキング: 1540

 桜庭一樹さんの本(富士見ミステリー文庫のGOSICK)を初めて読んだ時、『海外の翻訳文を読んでるみたいだなぁ』と思いました。
 これが、第一印象だったのですが、別に読書家でもなんでもない私がふとこう感じたのは何の直感なのか、それとも誰でも分かることなのかわかんないけど、この著者は海外文学をとても好んで読んでいるらしい…。

 この本は、桜庭一樹さんが東京創元社のWebミステリーズ!というところで連載していた『続・桜庭一樹 読書日記』の収録本で、その頃読んでいた本、それについて思ったことやあらすじ、編集さんとのやりとりなんかが書かれていて、とっても面白い!そして、これを読んでいるととにかく読書がしたくなる。という本。
 現在は『続々・桜庭一樹 読書日記』を連載中。

 私は前の『桜庭一樹 読書日記』を読みながら、気になった本を脚注をペラペラしてそれを買って読む…ということをわりとしています。今回も、気になった本が結構あったので、付箋貼っとけばよかったなぁと後悔しました(前回もしたなぁ)。

 とりあえず積み本を少し片付けたらまたペラペラしてあれこれ買おうと思いました。うん。

桜庭一樹  ~物語る少女と野獣~

発売元: 角川グループパブリッシング
価格: ¥ 1,470
発売日: 2008/08/01

 やっと密林から届いたー。

 予約していたのですが、今日だよ…。やっとだよ。
 結構予約して買うのですが、前日に届くこともあるけど、今回はずいぶん遅かったなぁ。

 対談とか色々は一通り読んだ。
 小説はこれから寝床でじっくり読みます。

 編集さんたちの対談がすごい面白かった(笑)

荒野

発売元: 文藝春秋
価格: ¥ 1,764
発売日: 2008/05/28

 直木賞受賞後1作目のこの『荒野』は3部だけが書き下ろし1,2部はファミ通文庫から先に出版されている文庫に加筆修正したもの…です。

 終わりを迎えて少しほっとしました。
 少女の頃ってこんなだったのかなぁ…と考えさせられる部分や、あぁ、なんだか懐かしいとほわほわさせられたり、そうかと思えば大人の生々しくてぐろぐろしていて、全然キラキラしていない恋愛も描かれていて、あー人間って…ってなんとなく考えさせられてしまった。

 初恋をなんとなく感じた少女が、大人の恋愛や、友人の恋愛と触れながら、あれやこれやと思い悩み、振り回されつつ、でもどこかどっしり構えているようなそんな恋愛小説。

 情熱大陸に一番好きな作家さんである桜庭一樹さんが出るということで、珍しく番組が始まる10分前に携帯のアラームをセットして、机の下に潜り込んでいて、殆ど使われていないブラウン管のTVの電源を入れて、床に体育すわりしてTVにかじりついてました。

 なにげなく、今までと同じような感じの日記が続いていたので、何日かに一度、WEBサイトを巡回していたのですが、やっぱり受賞すると身の回りの変化が激しいのだなぁ…と、TVを観ていて感じました。

赤×ピンク (角川文庫)

発売元: 角川書店
価格: ¥ 540
発売日: 2008/02

 赤×ピンクが新装丁で発売されたそうです。
 この本はまだ持っていないのでこっちで買おうかな。

 そーいえば、ラノベで別の作家さんの本なんですが、文学少女シリーズというのがあるんですよ。
 私は2巻を持っていてまだ読んでいないんですが。

 この本が、急激に人気が出たのか何なのか、凄く手に入りにくいんです。
 AMAZONでも新品で全作揃えられないし、中古はプレミアついて高くなってる始末。

 とりあえず2巻は普通に売っていたので買ったんですが、1巻からじゃないとなんとなく読みたくなくて、まだ積み本のひとつになっています。
 秋葉原のアニメショップなんかでも品切れしてるんですよ。

 他の本の通販サイトとか探して、今出てるシリーズの本、全部注文しました。
 在庫2点とかしかないの。危ない危ない……。

 1冊も読まないうちに全巻揃えるのは冒険だなぁ…と思ったんですが、待ってる余裕も無いのです。
 なんでこんなに品薄なんだろう…謎。

私の男

発売元: 文藝春秋
価格: ¥ 1,550
発売日: 2007/10/30

桜庭一樹さんの『私の男』が直木賞受賞したそうです。
第138回直木賞は桜庭一樹さんに決定!

めでたい!!!

桜庭一樹さんの本は普段あまり読書をしない方でも入りやすいと思います。
オススメです!

 私の好きな作家さん、桜庭一樹さんの『私の男』が第138回直木賞候補になったそうです。

 直木賞とか凄すぎてよくわからない。
 でも、この方の一般書籍を片っ端から読んでから、ラノベが楽しめなくなってしまった…。
 どことなく物足りない感じがしてしまうってだけなんだけど。

 ラノベって言えば、GOSICKはもう書かないのかなー?
 一応まだ続いてると思うんだけどー。

 日記見に行っても、最近はお知らせが多くてサミシー。

推定少女 (ファミ通文庫)

発売元: エンターブレイン
発売日: 2004/09

買ってから読み終わるまでに何日もかかってしまった…。
桜庭一樹さんの本は大好き!!なんですが、ここの所、著者の一般書籍ばっかり読んできたせいか、ジュニアノベルでの文体やら内容に戸惑ってしまい、中盤に差し掛かるまで2~3ページ読んでは放置して…っていうのを繰り返してしまいました…。

後半はさすがにラノベながらのスピード感で一気に読めました。

ごめんなさい。正直なところ…微妙。
もうちょっと前に読んでたら面白いって感じてたかもしれないなぁ。

それにしても世界観が独特。
この方の書く世界はやはり好きです。

でも、もうちょっと言葉遊びが欲しかった…。

私の男

発売元: 文藝春秋
価格: ¥ 1,550
発売日: 2007/10/30

読み終わりました。ので感想などを。
まず、この作家さんは女性です。

…というわけで、今回はちょっと泥臭いというか生臭い?話でした。
『少女七竈と七人の可愛そうな大人』や『赤朽葉家の伝説』でもちょこっとは性描写が出てくるのですが、今回は今までのような生易しいものではなく、本当に生々しいものでした(私が読める範囲で…)。
…それでいて、どこかさらりと乾いた感じもあるんですが…。
序盤に色々隠し事があって、話が進むにつれ、過去に遡っていくのでその詳細が明らかになっていくのですが、序盤に気になったことの結末は書かれていないので、ちょっと気になるまま終ってしまったかなぁ…という感じもします。

でも、よく考えるとそれが狙いなんじゃないか…という気もします。
この方の本は、現実味が薄くて、でも何処かに居るんじゃないか…と思わせてしまうような臭いもして不思議です。

『淳悟』と『おとうさん』(同一人物)と『お父さん』(別の人)の使い分けが絶妙。
正直『おかあさぁん』にはドン引きしたんですが…(読むと判ると思います)、だからこそ『花』の『私の男』というフレーズがとても印象的になるんだろうな…。

文章に、狙ったように平仮名が多く使われていて、それで居て会話口調など、独特なものが多くて、癖がある…と思うので好き嫌いがはっきりと別れるんじゃないかな…と思います。
今回のこの本は、とくに激しく分かれるんじゃないかな…と思いました。

私は、この作家さんの独特の文章にとても惹かれて読み続けているので、どんな内容でも結構すらりと読めてしまいました。

…初めて読んだのはライトのベルの『GOSICK』だったのですが、私は最初にあとがきをぱらりとめくって、ネタバレが無さそうなら読んでから本文を読むんですが、あとがきにいきなり『狛犬を盗んだ友人』の話と、『金パンツ』の友人の話…。もうびっくりして、面白くて、最初に女性の方が書いてるんだなと判ったので、すんなり引き込まれた部分もありました。
ラノベで絵がカワイイやつって、男性が『萌え要素』を狙って書いてるのが多くて、そういう類の本はあまり好きになれないのですが、女性の書くカワイイ女の子というものは、やっぱりとても魅力的に思えるからです…。

と…、色々書きましたが、この著者の本を読むなら他の本を読んでからのほうがいいような気がします…。
最初に何を?と訊かれたら凄く困ってしまいますが…。
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』あたりからがいいのかなぁ…。ラノベと単行本両方出てますし…。

赤朽葉家の伝説

発売元: 東京創元社
発売日: 2006/12/28

やっと読み終わりました。

300Pで2段組と、中々のボリュームでしたけど、面白かった~~~!!
ミステリーなので、最後にそれっぽいことがあって、それまで読んでて疑問だったことがポンポンポンと解決して終わるんですが、最後のそれよりも、全編通しての流れがよかったです。

赤朽葉瞳子…孫が祖母や周りから聞いた事を語る感じで、戦後の時代から産業革命~オイルショックがあってバブルがあって……と時代と共に話は進みます。

祖母の話、母の話、そして自身へと3章に分けて語られます。
昭和53年生まれの私からすれば、バブル期は小学生だったし(うちは貧乏だったし)、それまでの話は日本史の『現代』の中で習った話ですが、それがとても鮮やかに描かれている感じがして、昔の人はこういう考えで、自信や目標を持って仕事に励み、国のために働いた。
女は家庭を守って子供を産んで育てた。

バブルもとうの昔に弾けて、男女雇用機会均等法も制定されて、女性も働く時代になって、今の私は…?
…と、考えさせられる一面もありました。

一回りほど年齢の違う方に実際に話を聞くと、高校を卒業して就職や進学した直後にバブルが弾けて、同じ年齢でも大卒より高卒で就職した人のほうがいい職場に勤めて高いお給料を貰っていた…なんて話を聞いたことがありますが、そんなことを思い出す一面もあったりとか。

本の話とはそれますが、今社会人として立派に働いていらっしゃる都会の社会人の方(デスクワークとかの)は、女性でもみんな大学を出ていたりして、所詮専門学校卒の、一般職では高卒と変わらない学歴の私とは歴然の差を感じます。TOEIC?ナンデスカソレ?…みたいな(苦笑)
まぁ、なんだかんだと言って、学歴社会に絶望している私です。
そして、高卒の負い目もあるのかもしれないですが、高学歴な人を自分とは違う次元の人のように感じるし、被害妄想ですが、心なしか蔑まれた目で見られてるような気もしてしまいます。

でも、高学歴な人ってなぜか洋裁が出来るとか言うと『スゴイね』って言いますね。
私には不思議でしょうがありません。
洋裁は出来て普通。という環境で生まれ育っているからでしょうか?織物の街だった足利市だからかもしれませんが私が子供の頃、ミシンが踏めるのは当たり前のこと…でした(実家に帰ると私は未だに不器用なチエチャンですよ。トホホ)。
大卒の人にとって、専門的なことだけを学んでひたすら技術を磨くことと資格取得に明け暮れる学生生活ってのは、別世界の話なんでしょうか?
洋裁学校なんて、新宿にある文化服装学院にでも通ってる…とかでもなければ嫁入り修行か、縫製会社でひたすら流れ作業で同じ部位の縫い物をする仕事に従事するのが関の山…ですけど(私はそれがイヤで縫製会社には勤めない。縫製の仕立ては向いてないってのもありますが)。

それを考えれば、オートクチュールやらプレタポルテやらの業種に就けた事は、ある意味ラッキーだったのかもしれません。
…給料安かったけどね(ノω<。

どっかで生かさないとなぁ…と思いつつ、なんとなく行き詰まりを感じて行動に移せない私です。
独自ブランドを起こしてる人なんて世の中にはいっぱいいるし、そこでなにか突出できるもの…あとその方法と考えると難しい。

…だれか、頭のいい人案をくれないですかねぇ(笑)

……本の話に戻りますが、日本の戦後復興を学ぶのにもいい本だと思います。
中学生だとちょっと早いかな…妾の話とか出てくるし。
高校生以降の方…桜庭一樹さんの本は基本的に女性向けだと個人的には思うのですが(GOSICKとかラノベはともかく)、是非是非、読んでみてください。
1700円の価値は十分にあると思いました。

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