[amazonjs asin=”4334764622″ locale=”JP” title=”少女たちの羅針盤 (光文社文庫)”]

ミステリ小説好きに拍車がかかってきた気がする今日このごろ。
ミステリだとはよく知らずに読んだ小説でしたが面白かったです。

『少女たちの羅針盤』は有名な高校演劇部に所属する少女たちが、顧問に反発して自分たちで小劇団を立ち上げてあれこれ…という話です。
4年後の、殺人を犯した犯人の目線から始まり、時は高校時代に遡って過去回想、そして現在の映画の撮影と切り替わります。

過去回想シーンで、4人の少女の視点であれこれと切り替わるので、今誰の目線で語られれいるのか? とわかりにくくなり惑わされますが、だんだん慣れてきます。
そうするうちに、女子高生の強気な態度とか、友達をキャッキャと騒ぐシーンとか、顧問に対しての反発の気持ちとか…が、すごくリアルに描かれていてどんどん引き込まれていきました。そして、一体だれが犯人なのか…緊張感と共に明かされていく感じがすごく良かった。

『かいぶつのまち』はさらに数年後、元演劇部の彼女たちの一人が書いた脚本を、後輩たちが演劇コンクールで演じることになったので、みんなで観に行ったらその先で事件が起こる…という話。
卒業後の高校には新しい顧問が入っていたり、相変わらずの教師が居たり。
脚本の内容に沿うように起こる事件がベタでありながら楽しめた。
そして、大人になって高校生たちを外側から見て『私たちもこうだったのかな』と思ったりするシーンに共感を得ました。