カテゴリー「 Book 」の記事

382件の投稿

偽物語(上) (講談社BOX)

発売元: 講談社
価格: ¥ 1,365
発売日: 2008/09/02
売上ランキング: 17
おすすめ度 4.5

 読んだり読まなかったりが続いていて、やっと読了。
 暦くんはどんどんどんどん…変態……というかロリコンになってゆくんだなぁ。

 完全にエンターテイメントでした。
 色んな意味で西尾維新ワールドが展開されている感じです。

 下巻はもっと凄まじいことになっているみたいなので、今からビクビクしています。

 ちなみに、数少ない今まで読んだ西尾維新の本で、一番嫌いなキャラクターは、世界シリーズの串中弔士です。
 共感してくれる人、結構いるとおもう(笑)

 それを思うと、暦は変態だけど可愛らしいよな…と今のところは思っているのですが、この方の作品は良くも悪くも裏切られる感じなので、ビクビクするのですね。

傷物語 (講談社BOX)

発売元: 講談社
発売日: 2008/05/08
おすすめ度 4.5

 大切のとってきて。ついに手が止まらずに読了してしまいました。
 相変わらず、誤植なのかネタなのか分かりにくい場所が1箇所。
 改めて、読書は最大級の娯楽だと、そう感じさせられました。

 内容は、化物語より前の、はじまりの物語。
 アニメだと、1話の冒頭130カットくらいの部分らしいです。

 キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードは、
 想像していたよりもずっとかわいらしい感じがしました。
 もっとオネエチャン系かと思っていたので。

 あと、ぱんつとおっぱいの話でした。

 西尾維新ワールドに、さっくりと飲み込まれました。
 明日、偽物語を買ってきて読もうっと。

マリア様がみてる―リトルホラーズ (コバルト文庫)

発売元: 集英社
価格: ¥ 480
発売日: 2009/07/01
おすすめ度 4.0

 祐巳たちは三年生になって、菜々ちゃんが入ってきて。

 思い返してみれば、登場人物たちはこの物語が始まってからまだ1年半しか経過していないのだった…。
 私はもう、この物語に触れてから2度も引越しをしているし、ものすごい年月経過しているのに。

 ふと本棚を見れば、2段しかないラノベ棚の1段分を占拠してまだ足りないくらいになってるし。
 高校生の頃はただひたすらに楽しかった記憶しかないので、こんなに色々なことが詰まっていたんだったかなぁ?と自分を思い返してみたり。

 うーん、でも…。毎日がこんな感じでキャイキャイやっていたような気がする。

 今回は短編集。
 後に色々謎が残る感じで、しかも割と唐突に終わるお話で構成しているため…やたら時間がかかってしまった。
 もともと、短編1集ずつで小説1冊読むくらいの労力を食うので余計に。

 半分くらい読んで放置して、さっきやっと読了しました。
 なんか、ミステリーだったなぁ。

化物語(下) (講談社BOX)

発売元: 講談社
価格: ¥ 1,575
発売日: 2006/12/04
おすすめ度 4.5

 読み終わったー。
 でも、今アニメ始まったばっかりだからあんまり内容自体に触れられない。

 『なでこスネーク』と『つばさキャット』の2本収録。
 アレです。にゃーんのにゃーんににゃんかいもウトウトしたにゃんよ。

 まさか…忍がなぁ。
 まさか忍野がなぁ…。

 みたいな。

化物語(上) (講談社BOX)

発売元: 講談社
価格: ¥ 1,680
発売日: 2006/11/01
おすすめ度 4.5

 辞書みたいな本を持ち歩いて移動中に読んでました。
 400ページ2段組。
 持ち歩くには割と重いです。

 内容は3部構成でした。
 とっても面白かったです!!

 キャストが発表されてることもあってか、声も映像もバッチリ脳内再生。
 ただ、脳内再生だと読むのが遅くなるのか、読んでるとすっごい時間が経過していてびっくりします。

 下巻もたのしみですよー。

セメント・ガーデン (Hayakawa novels)

発売元: 早川書房
発売日: 2000/03
おすすめ度 4.5

 イアン・マキューアンの長編第一作。
 子供のころからしつこいくらい、読書をしろと大人に言われてきたけれど…
 大人になって、読書が好きになってみると、私はそうなんでもかんでも子供に本を読みなさいということはできないなとしみじみ思うのです。

 そういう作品でした。

 死んだ母親をコンクリートに詰めて、子供たちだけで生活したり。
 近親相姦とか。妹を裸にしてあそんだり。

 まぁ、そういうことすべてが子供たちの楽園のように描かれつつ、どこか退廃的な感じがただよっていて…。
 著者の作品に合点がいくような…そんな感じでした。

 どの作品にも、異常なほど気持ち悪い(拒否する意味ではなく)表現があるのですが、今回もありました。
 病床の母親の部屋に子供たちが集まって語り手であるジャックの誕生日を祝うシーンがあるのですが、
 そこで、姉のジュリーが逆立ちする場面があるのです。
 それが、この作品ではピカイチだと思います。

 それはさておき、やはり、何か惹きつけられてしまうのです。

 そして、読書は娯楽であって勉強ではないなーと思いながらページをめくる私なのでした。
 ほかの過去の作品も図書館で借りてきて読もうっと。

八本脚の蝶

発売元: ポプラ社
発売日: 2006/01
売上ランキング: 131741
おすすめ度 5.0

 1977年生まれ。
 編集者である女性が、書き綴った日記。

 最初は、メイクの話などが多く、ごく普通の20代の女性の日記だと感じられる。
 それが、だんだんと言葉が内面に向けられてゆく。

 その言葉は、たくさんの書物の引用で成り立っており、この女性がいかに多くの本を読んでいる人物であるかを知らしめる。
 この日記は、最後の『飛び降り自殺しました』という言葉まで、自分で書き綴っている。

 とにかく。スゴイ。
 私と1歳しか違わないのだ。それなのに、脳の中の世界がとんでもなく大きいように感じる。
 彼女が最後の夜に見た『綺麗な世界』というものは、一体どんなものだったのだろうか。
 気になると同時に、この若くして命を絶った編集者が、こんなにも早くに亡くなってしまったという事実は、私たちの生きている世界にとって、膨大な損失だと思えてやまない。

 図書館で借りて読みましたが、これはぜひ手元に置いておきたい本だと感じた。
 復刊を強く希望しつつ。もしもどこかで手に入る機会があるなら是非とも買いたいなと思う。

ポビーとディンガン

発売元: アーティストハウス
発売日: 2000/12
おすすめ度 4.5

 主人公、アシュモルの妹・ケリーアンには、ポビーとディンガンという目に見えないお友達がいる。
 ある日、ポビーとディンガンが行方不明になってしまい、ケリーアンは何も食べなくなり、日に日に弱っていく。

 それを見たアシュモルは、今までばかにしていたが、真剣にポビーとディンガンを探しにゆく。

 舞台は、オーストラリアのオパール鉱山。
 大人たちは毎日夢と一攫千金を求めて穴を掘っている。

 そこを少年が妹を助けるために、町の人に協力を求めて走り回ったりする。
 可愛い話のなかに、見えないキャラクター、ポビーとディンガンを最後にはまるで町のみんなが見えるようになったような、また、どこまでがフリでどこまでが本気なのか。

 とにかく不思議なお話。
 簡単に読めるのも場所を選ばなくてよいと思います。

 まるで絵本を読んでいるようでしたが、読む人によって捕らえるところが違い、もっと掘り下げて考える人もいるようです。

二十歳の原点 [新装版]

発売元: カンゼン
価格: ¥ 1,449
発売日: 2009/04/15

独りである自分を支えるものは自分である。
人間は他者を通じてしか自分を知ることが出来ない。悲劇ではないか。

 三部作。全部読み終えることが出来ました。

 最初の頃は、ごく普通の女学生。
 それが、高校に行って、運動に夢中になる中で、心臓の病気のために挫折を味わうこととなる。
 その後、日本史に興味を持ち、京都、立命の地へ。

 3冊目は、最後の半年間の日記。
 彼女は、宿を替え生活費は自分で捻出しようとアルバイトを始める。
 職場のごく間近でそれを見る。
 そして、彼女はバリゲードに入り、「機動隊、帰れ!」と叫び始める…。

 次第に、デモに参加する回数も減り、内にこもってくる。
 完全に独りだと思う。

 そこで、手記は終わっている。
 3日後に、彼女は貨物列車に飛び込み、亡くなったのだった。

 1969年6月25日。

 「70年安保粉砕」を叫んだ、独りの女性の人生が、終わりを告げたのだ。

 倉橋由美子の「聖少女」(新潮文庫)に出てくる青年たちは確か、アンポの時戦い敗れたのだったなぁと思い、ぱらぱらとそんな記述を探してみる。
 そう、確かアンポに反対していた人間は、その後渡米することを許されなかった。そんな内容だ。

 小説や、手記を通して、当時の日本の様子をなんとなく思い描けるようになってきた。
 皆川博子の「倒立する塔の殺人」(ミステリーYA!)には戦後、二ヶ月余りで「すばらしき民主主義」というように日本は変わっていったと書いてある。

 しかし、そのように周りに順応できなかった人たちがいた。
 だから、マルクス主義を掲げ、学生たちは戦った。

 あの時、戦い抜いた若者たちは、今の世の中をどう思っているだろう?沖縄は日本に復帰をしました。
 でも、米軍基地は今でも日本の各所にあります。

 私は社会主義(マルクス主義)には反対だが、彼らが戦った気持ちも少しは理解できるような気がする。
 民主主義の世の中は、働かなければ食べていけない。人生のほぼすべてを生きるために費やしているのだ。
 なんのために生きるのか?生きるために身を粉にして働き、やっとの生活をし、大半の人はそうやって一生を終えてゆく。

 やりたくない仕事でも、何か欲しいものを買うために。楽しいことをするために人は働いている。
 私は、その心の切り替えは、まだ、出来ない。

 こうして、ニートが生まれるのだ。
 民主主義では、ニートはただ、朽ちていくだけだ。失格者の烙印を押されて。

 だから、世界は難しい。
 悦子さんはアンポの前年に命を絶っている。
 それが、正しいことだったのか、間違ったことだったのかは、私には判断できるはずがない。

 また、子を持つ親がこの手記を読むと、見方が180度変わり、別のものとして読めるだろう。
 もしも、私が子を授かり、親になったら、そのときに再読してみようと思う。

 その時の私は、どんな感想を抱くだろうか。

【関連】
  二十歳の原点ノート / 高野悦子
  二十歳の原点序章 / 高野悦子

二十歳の原点序章 [新装版]

発売元: カンゼン
価格: ¥ 1,449
発売日: 2009/04/15

 悦子は、栃木県立宇都宮女子高等学校を卒業後、立命館大学文学部史学科日本史専攻に進学する。
 そこで最初、部落研に入り活動をする。
 その中で、学生運動の波へと飲み込まれていく。

 メーデーのデモに参加したり、そういった活動をしながら、派閥に属さない自分の立場を悩み、そうしてその後ワンダーフォーゲル部に入部。山への気持ちを強くする。

 1966年11月から1968年12月の日記がここに収められている。

 私は、当時の時代背景はさっぽりわからない。
 なにしろ、自分が生まれる10年も前のことだ。

 ただ、恋愛や生きることを考え、悩む様子は、自分がハタチ前後に悩んでいたことと似たような部分もある。

 ところで。悦子さんが今この時代に生きているとしたら…。
 この時代に対して、どのような感想を持つのだろう?

 もしご存命ならば、61歳のはずだ。
 うちの両親と同世代である。
 両親は高学歴ではないので、学生運動に関してはかかわりがない。
 それでも、何か質問してみたら、得られるものがあるのだろうか?

 そんなことを考えながら、1968年の年末の分まで読んだ。

【関連】
  二十歳の原点ノート / 高野悦子
  二十歳の原点 / 高野悦子

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