発売元: ポプラ社
発売日: 2006/01
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おすすめ度
1977年生まれ。
編集者である女性が、書き綴った日記。
最初は、メイクの話などが多く、ごく普通の20代の女性の日記だと感じられる。
それが、だんだんと言葉が内面に向けられてゆく。
その言葉は、たくさんの書物の引用で成り立っており、この女性がいかに多くの本を読んでいる人物であるかを知らしめる。
この日記は、最後の『飛び降り自殺しました』という言葉まで、自分で書き綴っている。
とにかく。スゴイ。
私と1歳しか違わないのだ。それなのに、脳の中の世界がとんでもなく大きいように感じる。
彼女が最後の夜に見た『綺麗な世界』というものは、一体どんなものだったのだろうか。
気になると同時に、この若くして命を絶った編集者が、こんなにも早くに亡くなってしまったという事実は、私たちの生きている世界にとって、膨大な損失だと思えてやまない。
図書館で借りて読みましたが、これはぜひ手元に置いておきたい本だと感じた。
復刊を強く希望しつつ。もしもどこかで手に入る機会があるなら是非とも買いたいなと思う。