- カルメン (新潮文庫 (メ-1-1))
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- 発売元: 新潮社
- 価格: ¥ 540
- 発売日: 1972/05
- 売上ランキング: 132935
- おすすめ度
芝居好きの方にはきっとお馴染みでしょう、カルメンです。
カルメンといえば、ビゼーのカルメンより『ハバネラ』を思い浮かぶ人も多いことと思います。
私も、ビゼーのハバネラをエレクトーンで弾くにあたり、この本を読み始めました。
4ヶ月エレクトーンを弾いていて気がついたことは、土台が無いと、譜面を追っても全く上達しない。という絶望でした。
ならば、カルメンという女性を知り、音を表現する上で必要な演技力というか、表現力で押していくように上達することが得策だと考えました。
カルメンのイメージは、赤いドレスを身に纏って、頭には薔薇をかんざしにした女性。
…というイメージでした。
反するように、ジプシーというイメージは美しいものではなく、パリに旅行に行ったときに見た、物乞いをする人というイメージ。
服装や肌の色髪の色共にパリの住人とはかけ離れており、一目でジプシーだとわかります。
ジプシーの子供に囲われた経験もあります(わいわいと周囲を囲み騒ぎ立て、ポケットやカバンのお金や貴重品を奪い取っていくのです)。
この、私の中でかけ離れたイメージをひとつにするために、本を読んだことはとても重要でした。
国を渡り歩き、悪事を働き、強く気高く生きている女性で、男性を翻弄する魅力を持った人だなぁと思いました。
ちなみに、この本は中編の小説がいくつも入ったものになっています。
なぜ著者はこの物語を書いたのか、作中で、著者が伝えたかったものは何か…と、現代文のテストのようなことをついつい考えてしまいます。