“文学少女” と神に臨む作家 下 (ファミ通文庫 の 2-6-8)
“文学少女” と神に臨む作家 下
  • 発売元: エンターブレイン
  • 価格: ¥ 651
  • 発売日: 2008/08/30
  • 売上ランキング: 32
  • おすすめ度 5.0
─あそこにオーレ=ルゲイエの眠りの粉がある。

 文学少女シリーズの本編最終巻でした。
 相変わらず、随分とビターなストーリーだったけど、読み終わりは少し甘かったです。

 本文で、ジッドの『狭き門』を『コンソメスープの味』と例えるシーンがあるのですが、私はこの文学少女の最終巻こそ、コンソメスープのような感じがしました。
 たくさんの具材が入って、手間のかかった透き通った琥珀色のスープはまさしくこの作品にふさわしい。

 ミステリーのジャンルに相応しい、想像がひっくり返されるストーリーで、やっぱり凄くスキです。