- アムステルダム (新潮文庫)
-
- 発売元: 新潮社
- 価格: ¥ 500
- 発売日: 2005/07
- 売上ランキング: 14110
- おすすめ度
─「OK、ただしひとつ条件がある。君も同じようにしてくれること。V」
愛の続きを読み終えた勢いで、このまま続けて読んでやるぞー!と読み始めました。
贖罪を読んだ時も、愛の続きを読んだ時も、緩やかに退屈にしんどいまま前半読んでいって、後半のある瞬間から唐突にページをめくる手が止まらなくなります。
この、アムステルダムは比較的薄いので全体的にさっくりいけるかなーと思いきや。
…やっぱり前半はかなり突っかかりました。
4章あたりからかなりスピードアップしたなぁ。
そして、わたしが引っかかったのは、編集長であるヴァーノンの性器の表現のところです…。
なんていうか、文庫の118ページ5行目あたりからの表現が、読んでいて『あぁ、マキューアンの小説なんだな』なんて思ってしまうくらい。
このアムステルダムより過去の作品はあらすじを読むだけでも(そういう意味で)凄そうなので、是非そのうち読んでみたいな…と思います。連続は疲れたので、またそのうちに…。
話は、モリーという女の葬儀から始まり、その女を取り巻く愛人たちがもつれあって、ストーリーが進んでいく。
内容は全然違うけど、仕立てが三谷幸喜の『THE 有頂天ホテル』みたいだなぁ…と感じました。
同じ舞台の上で、視点が次々と変わりながら大波に乗ってストーリーがこっちに押し寄せてくるみたいな。
ストーリーの内容は暗い感じがするものの、エンターテイメントとして凄まじいなぁ…と、圧倒されっぱなしです。
まぁ、最後どうなるかは読み初めでなんとなく想像はつくものの、それでも最後数行になっても気が抜けない。