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甘美なる作戦 / イアン・マキューアン

2015.04.30 Thu 01:39

図書館で借りて、2週間の計画で読み始めました。
パラパラとめくってみたら22章くらいまであることは確認できたので、1日2章は読もうと思って読み始め。

まずあらすじ。

英国国教会主教の娘として生まれたセリーナは、ケンブリッジ大学の数学科に進むが、成績はいまひとつ。大好きな小説を読みふける学生時代を過ごし、やがて恋仲になった教授に導かれるように、諜報機関に入所する。当初は地味な事務仕事を担当していた彼女に、ある日意外な指令が下る。スウィート・トゥース作戦―文化工作のために作家を支援するというのが彼女の任務だった。素姓を偽って作家に接近した彼女は、いつしか彼と愛し合うようになる。だが、ついに彼女の正体が露見する日が訪れた―。諜報機関をめぐる実在の出来事や、著者自身の過去の作品をも織り込みながら展開する、ユニークで野心的な恋愛小説。

セリーナのモノローグがずっとずっと続きます。
改行も殆ど無くて、字も単行本の割に小さくてぎゅっとしています。

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Twitterに上げたのと同じ画像ですが、こんな感じです。

去年の今頃、1日100Pを目標に本を読んでいましたが、この本は30P読むのにも結構時間がかかる。
会話がないので本当に辛いのです。

いよいよMI5に入局して作戦がはじまると、作中作みたいなものも出てきたりして少しずつ楽しめる部分は増えてきました。
とはいえ、政治の講演会みたいなシーンが苦手で、ひたすら我慢して読むという感じ。

これが、『ページをめくる手が止まらない』に変化したのは300Pを超えた頃でした。
一気にこの小説の意味などが語られ始めます。
わたしは一体誰の小説を読んでいたのか。

悪い終わりではなさそうで安心しています。
最後のネタあかしを読みながら、この2週間、我慢して読み続けてきてよかったなぁとすごく感じました。

これだからマキューアンはやめられない。
イギリスでは昨年発表されている『The Children Act』の邦訳が出版されるのを静かに待ちます。

甘美なる作戦

2015.04.18 Sat 00:43

150417-1甘美なる作戦』を図書館で借りてきました。
すごーく久しぶりに翻訳の本です。前回に読んだ海外の本は『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢 —ジョイス・キャロル・オーツ傑作選』でした。約2年前。

マキューアン、大好きなのですが前に出た『ソーラー』を実はまだ読み終わっていないのですよね。
それもあるし、翻訳の本を読んだのが2年ぶり。

数年前は海外の本が大好きで色々読んでいたのですが、最近は簡単に読める本ばかり読んでいて、どんどん駄目になるというか、読む力が落ちている気がします。
本当は買って読みたいのですが、購入すると満足してしまって読まなくなってしまう気がしたので、2週間で読むしかない状況に落としこむために図書館で借りました。

あらすじを見ると、『美人工作員と、若き小説家』と書いてある。
なんだか好きな感じの雰囲気がする上に、マキューアンですよ。
楽しみです。頭をスッキリさせて、じっくり読みます。

返却期限は5月1日。

この闇と光 / 服部まゆみ

2015.03.30 Mon 23:53

わたし的には雲の上の人だと思っている、皆川博子さんが解説を書かれているので買った本です。
服部まゆみさんは、Wikipediaによると、早くに亡くなられている方で、単行本の出版数もあまり多くない感じです。
今まで読んだことのない作家さんの本を読む時はいつもドキドキするし、近頃では弱気になって図書館で借りてみることが多いのですが、書店で見かけてどうしても気になって買ったのです。

『この闇と光』1998年に角川書店から出たのが最初のようで、私が手にとったのは昨年出た文庫改版版というやつです。
まだ半分まで到達していないのですが、現時点ではどの国のどの時代を描いているのかがさっぱりわかりません。

盲目の少女が語り手なので、本当に見えないのです。
気になるのと、好みなのとで、ゆっくり読んでいます。

たまにこういう本に出会えるのが本当に幸せ。

寒いですね

2015.02.18 Wed 04:36

昨日、起きてから図書館に行こう!と、窓を開けたら雪が降っていました。
洗濯物を干したりしてるうちに雪がやんだので図書館に行ってきたのです。

予約してた本が準備できたということで、行ってきたんですが、2冊借りて両方共1番でした。
きれいな本を2冊借りてきましたよ。

鍵屋甘味処改を読み始めたのです。
集英社オレンジ文庫が先月創刊になって、色々読もうと思っているのですがちょうどいい塩梅のジャンルで好みです。
近頃のコバルト文庫は表紙がきらびやかすぎてなかなか手を出しにくいので、オレンジ文庫はもう少し大人向けレーベルな感じで少し落ち着いていて良いのです。

図書館で働いて帰ってきたその日は、今日は本を手にしたくないなと思ってしまったりするんですが、でも色々読みたいものが増えていきます。

アリス殺し(ネタバレあり)

2015.02.03 Tue 23:20

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去年の春頃だったか、書店をぼんやり見て回っている時に偶然見つけた。
アリスの表紙が可愛かったのとタイトルが気になったので、家に帰って読書メーターでチェックしたあとに、図書館で予約した。
それが、今年になってようやく順番が回ってきたので、やっと読むことが出来たのだった。

女子大生、栗栖川亜理は毎晩同じ夢を見る。それは、不思議の国の夢だった。
ある日の夢で、ハンプティ・ダンプティが死んだ。
そうして、大学に行くと中之島研究室の王子という人物が死んでいた。

アリスは夢の中で、殺人犯にされてしまう。
不思議の国では女王が絶対で、犯人だということになると死刑になってしまう。
不思議の国で殺されてしまうと地球でも同じように死んでしまう。
続く殺人事件の犯人を探すため、亜理は犯人を探し始める。

と、そんなストーリー。

不思議の国と地球、両方同じ人間が存在しているようで、そこを合わせていくのが一番の謎解きになっていました。
ファンタジー(SF?)とこっちの世界がごちゃまぜになって、なんとも不思議な感覚に陥りました。

ゴシック&ロリータを愛する女性が好みそうな世界観。
アリスの可愛らしさと、血生臭さが相まって、本当に素敵な世界でした。

10年くらい前に流行った携帯電話のゲーム『歪みの国のアリス(サンソフト)』をちょっと思い出したりもしました。

不思議の国の会話は、ひたすらに噛み合わず、ちょっとイライラしましたが、そもそも『不思議の国のアリス』の世界がこんな感じだったなーと思い出しました。
読み終わった後で新潮の『不思議の国のアリス』をちょっとペラペラしてみたんだけど、「そーだった、アリスってすごく読みづらいんだった…」ということを思い出してそっと本を閉じました。
わたしの中のアリスはいつまでたっても、ディズニーアニメのアリスなので、ハンプティ・ダンプティとかも出てこないんですよね。
ハンプティ・ダンプティというと、中学1年の時の英語の教科書に乗っていて、夏休みに1章まるごと暗記して来いという宿題が出ていたことを思い出します。

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このイラストにピンとくる人も多いはず。

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天久鷹央の推理カルテ / 知念実希人

2014.10.23 Thu 16:05

新潮文庫nexという、新潮の新レーベルが9月から発売になったということで少し楽しみにしていました。
ジャンル的には、ライトノベルと一般文芸の間くらいのところになるそうです。
図書館で予約して借りたんですが、毎日図書館のサイトをチェックしていて偶然一番最初に借りられたので、すごくきれいな状態で読むことが出来ました。
でも、新潮文庫なのにスピン(栞の紐)がついていないのは少しショック。紙質もラノベとかの感じでありました。

内容ですが、総合病院を舞台にしたライトミステリ。
唯我独尊な感じで、でも案外カンタンに心が折れる童顔の天久鷹央と、彼女に振り回される主人公の小鳥遊優。
キャラの性格的には桜庭一樹著GOSICKの久城とヴィクトリカを思い出したりしてましたが、あんな感じ。
更に研修医の鴻ノ池と、キャラが立った人たちがわんさかと出てくるので楽しく読めました。
登場人物の名前も『たかなし』に対して『鷹央』だったりの遊びがあって面白い。

内容は短編をつないで1本の作品になっていました。
小学生が見たカッパの謎を解き明かす『泡』。深夜の病棟で看護師がみた人魂の謎を明らかにする『人魂の原料』。中絶した高校生がなぜかまだ妊娠している『不可視の胎児』。プロローグからつながる『オーダーメイドの毒薬』と、どれも楽しく読めました。
病院が舞台であっても重くなく、でも作者の方は元々お医者さんだそうで薬のことや病院のこと自体はリアルに描かれていてそれでいて読みやすい。
続きが出ることがあるのならばぜひ読みたいなと思える作品でした。

薔薇忌 / 皆川博子

2014.08.12 Tue 19:11

たまにじっくり時間をかけて読みたくなる皆川作品。
今回もゆっくりじっくり味わいました。

こちらは、芝居をモチーフにした幻想小説7篇の短篇集。
タイトルでもある「薔薇忌」では、狭い部屋に人を閉じ込め、天井から薔薇の葩を降らせて窒息させる刑というのが出てきて、印象に残りました。
こちらの短編、出だしは小劇場の本番が終わったところから始まっているので、私にとってはとても身近な世界観。
ほとんど関係者も捌けた劇場での会話から、話は過去へと向かう。

他の作品も歌舞伎だったり歌手だったりして時代は多少前後しつつ、語り手も色々とかわりながらも、どれもこれも華やかでありながら腐敗したような、鮮やかな世界観のストーリーでした。
発表年は80年代後半から90年といったところ。
私の感覚的には、生まれてはいるけれど子供だったせいでイマイチ現実味が薄くて、どれも夢みたいに読めました。

ちなみに解説によると、最初の刊行は1990年6月(実業之日本社)。次に1993年11月に文庫化(集英社文庫)に続く2度目の文庫化なのだそうな。

満願

2014.08.02 Sat 03:11

米澤穂信さんの短篇集『満願』やっと読み終わりました。
発売してまもなく買ったので、3月末……それからずっと寝かせていました。
一本目の夜警だけは確かすぐに読んで、その後は図書館の本を優先してたらこんなことに…あぁぁ。

米澤さんの作品は、古典部シリーズとか小市民シリーズは気楽に読めるんだけど、他の作品は割と時間がかかります。
というのも、どれもこれも中盤で怖くなっちゃうんですよね。だってどう考えたって結末が悲しい方に向かう予感がしてしまうんだもの。

今回は前途の通り「夜警」だけ読んで何ヶ月も積んでいて、今週になって他は読みました。

「夜警」
警官のもので、銃マニアの警察官やら出てきますが、警察官モノは、BL作品を色々読んでいるせいかそっちの印象で読んでしまってました。というか、具体的に崎谷はるひさんの白鷺シリーズを思い出してしまい…なんでだ? と思っているうちに読了。
「死人宿」
2年前に職場のパワハラで姿を消した元恋人の佐和子に会いに田舎の宿へ行った男。その宿は人が死にに来ることで有名な宿だった。そんな時、温泉の脱衣所に遺書の置き忘れを見つけた佐和子が、元恋人を改めて試すという内容。一番探偵物っぽい作品でしたが、結末があまりにも……。そう来る? って感じ。
「柘榴」
女心が描かれていますが、なんかちょっとなあと思ってしまいました。恋愛対象が被った時に、男は女に悪意が向かい、女はライバルの女に向かうとよく聞きますが……実際はどうなんでしょう? 私だったら……確実に自分に悪意が向いてしまうので共感はしなかったです(私が特殊か?)。
「万灯」
バングラデシュで資源開発の仕事に従事する男。現地の少数民族との諍いやある男を追って日本に久しぶりに帰国した時のあれこれ。
すごく怖かった。怖いんだけど、だからこそ読まずにいられない…という状態になった。当時のサラリーマンは、状況によってはそこまでするかもな…などと、命を削るように働いていた父を思い出したりもした。
「関守」
小説新潮に掲載された時のものを、昨年の夏に図書館で読んだ(文芸誌や小説誌のたぐいは高いので基本的に気になるのだけ図書館で読む)。その時の感想が以下。


オチはわかっているので、伏線を拾うような感じで再読しました。山間にたまに見かける感じの古いドライブインという感じで、懐かしさもあるのにこれ…。
一人ひとり、当時の詳細を事細かに記憶しているおばあさんがまず嫌だ。
「満願」
満願成就の後ろ向きの達磨。掛け軸。
殺人の刑期を終えて出所する女。その女の弁護士だった男は、かつて女の家で下宿をしていたことがあった。
裁判の時の様子と、下宿をしていた時の様子と、今が入り乱れてくる。
この短篇集のなかで一番好き。畳屋の跡継ぎで、最終的には肝硬変で死んだ女の夫、重治は妻に何を見ていたのか。

陽だまりの彼女

2014.07.26 Sat 02:47

たまにはベストセラーを読みたいなぁと思っています。
こちらの本は、読書メーターでずっと上位にランキングされています。近所の書店でもいまだに平積みになってる。
色々読書をしようと思って、図書館で予約したのが2月の初旬。
ようやく順番が回ってきました。

読み始めは、25歳の男女の普通の恋愛話。描写がピュアだなーというのが感想でした(普段、エグい性描写だったりを読んでるせいかも)。
でも、読み始めは普通だったのが、何やら不穏な雰囲気がちょっとずつ広がって…。
もしかして……? と気がついた時にはちょっと寒くなりました。今までの行動やらを振り返るとうわー!伏線がいっぱいはってあるー!

半分くらいは結構退屈に読んでいましたが、後半は一気読み。
最後もほんわりと終わってよかった。

タイトルがいちばんの罠だった気がします。
普段は作家でばかり読んでいるので、こうして他の作家さんの作品に触れられるのもいいなぁと思った次第です。

吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる / 野村美月

2014.06.17 Tue 15:59

ヒカルのシリーズが先月完結して、文学少女がすごく好きだった私にとって、ヒカルのシリーズはちょっと苦手でした。
野村さんの少女小説みたいな語り口調と、是光の男らしい語りがややミスマッチな感じがしていて、文学少女の時の遠子の本語とコノハの未完成な感じがすごく好きだったので、ヒカルを読みながらも、『文学少女の時の感じのが読みたいなぁ』と思ったりしていたのです。
とはいえ、ヒカルの最終回はそれでとても良かったんですけどね。

で、今回新シリーズがはじまると知って、今回はもう読むのやめようかなぁと思っていたのです。
でも、SSプレゼントやらなにやらの企画があって、ヒカルの後日談もそれで読めるということを知って、今回のシリーズも買おうと思ったのです。

ぶっちゃけ、読んでよかった!!

バスケと吸血鬼と演劇が題材になっていて、ごっちゃりかなぁと思って読み始めました。
読み始めたら、吸血鬼が出てくるときの感じはアレだし、スラムダンクの話題はやったら出てくるしで…やっぱりダメかなぁと思ってたんですが、読んでるうちに夢中に…。

最初は、自分が吸血鬼であることと、台本に出てくる吸血鬼のギャップに戸惑ったりしていて、演劇初心者だし大丈夫かなぁという感じだったのが、バスケの助っ人をすることで気付くこと、セリフの言い方を演劇のパスになぞらえて練習していくところが、すごく良かったです。
主人公は長身だけど線が細くて好きですし、綾音の吸血鬼の話を語るところは遠子先輩を思い出す語り口で好きでした。
ところで、吸血鬼で出てきたのが『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』と『トワイライト』『ブレイド』『クロコダイルの涙』『吸血鬼ドラキュラ』などですが、『トワイライト』だけ読んだことがありました。ヒカルの時の裏テーマだった『星の王子様』も読んだことがあったけど、それに続いて2冊目。
トワイライト…2冊読んで心が折れましたが、最後まで読んだ時に気付くこともあるのかなぁ。

なにはともあれ、読んでよかったなと結果的に思える作品で、今後のシリーズ展開も楽しみです。

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