カテゴリー「 Book 」の記事

382件の投稿

2013年11月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:897ページ
ナイス数:11ナイス

あでやかな愁情 (幻冬舎ルチル文庫)あでやかな愁情 (幻冬舎ルチル文庫)感想
読み終わりました。産後鬱、ネグレクト、DV…。非常に難しいテーマだと思います。私は重い鬱を患っていたことがあるから、人格が変わるということがわかります。が、そうじゃない人からすると理解することは難しいんじゃないかと感じました。他には、前巻で慈英が、怪我をする臣を怖いと言って、それを理解できていなかった臣が、逆の立場になることでようやく理解できたのではないかと感じました。情報過多ではあったけれど、取り敢えず一区切り、良かったです。あとは、CDで是非、聞きたいです。
読了日:11月28日 著者:崎谷はるひ
獅子たちはアリスの庭で―B‐EDGE AGE (富士見ミステリー文庫)獅子たちはアリスの庭で―B‐EDGE AGE (富士見ミステリー文庫)感想
新装版が出ることはなさそうなので(読書日記か何かでそう読んだ)古書で購入。まぁ、逆転裁判的な小説でした。近年の桜庭さんの少女の描写はないけれど、GOSICK1巻を読んだ時に似た感じはあった。でも、イケメン嫌い(?)な桜庭さんがイケメン書いてる!!っていうのがいちばんの驚きかも。言われてるような腐の要素はほぼ感じなかった。強いて言うならあとがき…?
読了日:11月27日 著者:桜庭一樹
恋はドーナツの穴のように (ディアプラス文庫)恋はドーナツの穴のように (ディアプラス文庫)感想
年下攻は好きだけど、攻がちょっと子供すぎてむー…と思った。砂原さんの作品はダークなもののほうが好きかなぁ。鉛筆削りはちょっと気になった。あとドーナツ食べたくなった。
読了日:11月21日 著者:砂原糖子
恋紅 (新潮文庫)恋紅 (新潮文庫)感想
遊女屋の娘「ゆう」の前半生を描いた作品。時代背景が最初とっつきにくかったが、読んでいくうちにどんどんのめりこんだ。いつの時代も母とぶつかる娘というのはあり、そして自分で決断しておとなになってゆく。花魁や役者と、ぱっと見華やかな舞台でありながら裏の世界を描き、さらにソメイヨシノの淡い桃色を思い浮かべる…美しい作品でした。
読了日:11月10日 著者:皆川博子
読書メーター

桜庭一樹さんのごく初期の作品。シリーズですが2冊しか出ておらず、未完。
いつだったか『本のおかわりもう一冊』というエッセイの中で、復刊しないと書いてあったのを見て、手に入るうちに買っておかねば、と思って古書を手に入れていたんだった。
ご本人が読み返した時の感想がこう書いてあった。

急遽、変更して、ものすごく久しぶりに自分の絶版本『B-EDGE AGE』を取り出した。(中略)
K子女子が“重大なことを話そうとした”と言っていたのが、来年、この作品を復刊しないか、という件だったのだ(中略)
それよりも気になったのは、これを書いたころの自分は、小説や読者のことを信じられていなかったんじゃないか、ということだ。自分が本を読むときに、いやだな、と思う、作者の“斜め目線”や、“自信のなさ”や、そのせいで“読者を疑ったりなめる気持ち”が、ときどき不気味にヌッと顔を出す。流れていく物語を、不快な金属音とともに、いやがらせみたいにいちいち止める。 (本のおかわりもう一冊 P104)

わたしが読んでいて浮かんだのは、『“ラノベ”を一生懸命書こうとしている姿』というものでした。おこがましいですが。
それが、ご本人にしてみると上記のように感じたということでしょうか?

内容は、日本だけどちょっと違う日本で、主人公は、子供の頃に渡米し、大人に勝てる武器を手に入れようと、飛び級を繰り返して15歳で国際弁護士の資格を持って、その後、とある挫折があって日本に帰ってきた、高校生。
そこに事件が紛れ込んで、無罪の罪を着せられそうになっている人を救うために、検事と戦う。
一言で言えば、逆転裁判みたいな感じでした。

これはこれで、楽しむことは出来ます。
ただ、今の桜庭さんのテイストはあまりないので、どこを期待するかかなぁ。でも、其処此処に片鱗を垣間見れるというか、空気感を感じられるというか…あるので、そういう部分でも面白味はあった。

これの続編である『獅子たちはノアの方舟で』をよみはじめたところ。
あと、桜庭さんの初期作品を読みたいと思って色々探してたら、ヤスダスズヒトさんが挿絵を書いてる本があった。
とりあえず、持っていない残り3冊をどうにか手に入れる算段をすませたところ。

ところで、GOSICK REDなる新刊が出るらしいです。


しかも12月25日発売。
もう完結だと思っていたので、びっくりすると同時に嬉しいです。

皆川博子さんの作品は好きで何冊か読んでいるのですが、ヨーロッパを舞台にしたものを読むことが多く、日本を舞台にした時代小説を読むのは『倒立する塔の殺人』から2冊目です。短編では『』と『少女外道』を読んでいますが。
しかも、発表の古いものは手に入りにくくあまり読むことが出来ずにいるので、読んだ作品の中で最も古いかな?という感じです。

この作品は昭和61年に新潮社で発表されており、わたしが手にとったのは平成元年に刊行された文庫版です。
舞台は江戸末期から明治初期、主人公は遊女屋の娘の「ゆう」という少女で、花魁の華やかさとゆうの寂寥感がまるでフルカラーとモノクロのように描かれていきます。
遊女屋の正月の準備の華やかさが細かく描かれたとおもえば、浄念河岸に売られた女の恐ろしい様子が描かれたりする。
そしてゆうは旅役者の福之助に恋をし、次第に舞台は遊郭から旅芝居へと移っていきます。

1年ほど前、この本を古書で買い(現在は絶版になっていて新しいものは手に入らない)、読み始めたものの…。
歴史物が苦手である上にあまりに古風な言い回しや漢字の読みに悪戦苦闘して疲れてしまい、数十ページだけ読んで、家に眠っていました。
ここに来て積み本やら読みかけの本を崩そうとまず手にとったのがこの作品でした。

最初100ページほどはやはり苦労していましたが、次第に漢字の読みなどにも慣れ、主人公に感情移入出来るだけの余裕が生まれると、夢中になりました。
慌ただしい江戸から明治へ移り変わる時代に、ひたすら寂寥感を抱いていきている少女の様子は、時代は全く違うながらもわたしが少女の頃に抱いていたものと変わらないな…と感じました。

この作品に登場する田之助という役者の生涯を追った『花闇』という作品と、恋紅の続編である『散りしきる花―恋紅 第2部』というのが存在するらしいのだが、どうも読める気がしないので読むとするなら大分未来ののことになるだろうと思います。
ただ、どちらも絶版のようなので、読みたい時に手に入るかどうかはわからないなぁ。

いずれにせよ、現在も結構頻繁に新しい作品を発表されている作家さんなので、全部読むのは途方も無いことです。
久しぶりにどっぷりと文学に浸って、読む時間は長くかかってしまいましたが、良い時間と経験を得る事が出来ました。

2013年10月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1964ページ
ナイス数:17ナイス

終物語 (上) (講談社BOX)終物語 (上) (講談社BOX)感想
暦物語から引き続き、謎解きがメインのような1冊でした。それにしても扇ちゃんの気持ち悪さと、それにマインドコントロールされたような暦のぼんやりっぷりがなんとも気持ち悪かった。…早く下巻出ないかなー…
読了日:10月24日 著者:西尾維新,VOFAN
櫻子さんの足下には死体が埋まっている  雨と九月と君の嘘 (角川文庫)櫻子さんの足下には死体が埋まっている 雨と九月と君の嘘 (角川文庫)感想
内海さんの親友の話、おばあちゃんの短編、学校の標本の話、どれも良かった。そして続きが読みたい。
読了日:10月23日 著者:太田紫織
櫻子さんの足下には死体が埋まっている   骨と石榴と夏休み (角川文庫)櫻子さんの足下には死体が埋まっている 骨と石榴と夏休み (角川文庫)感想
東藤家のはよくドラマなんかであるような王道なミステリーだなと思った。いいちゃんの話とおばあちゃんの話結構好き。王道なミステリーを気軽な文章で読めるというところがやっぱりこの作品の好きなところだと思った。
読了日:10月20日 著者:太田紫織
櫻子さんの足下には死体が埋まっている (角川文庫)櫻子さんの足下には死体が埋まっている (角川文庫)感想
軽めのミステリーで、キャラのインパクトもそれなりにあって、なかなか好みだった。推理部分はとても簡単なので、そういう部分を深く読みたい人には向かないかも。
読了日:10月17日 著者:太田紫織
好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く (メディアワークス文庫)好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く (メディアワークス文庫)感想
リアルででも綺麗で甘酸っぱくて甘い。恋愛の幸せの定義を見失っているわたしは、彼女たちが数年後に幸せになれるような想像はなかなか出来なかった。なんとなく共感できるのは次女で、羨ましいと思ったのは三女だった。
読了日:10月12日 著者:瀬那和章
空の境界 未来福音 (星海社文庫)空の境界 未来福音 (星海社文庫)
読了日:10月8日 著者:奈須きのこ
“花散里" ヒカルが地球にいたころ……(8) (ファミ通文庫)“花散里" ヒカルが地球にいたころ……(8) (ファミ通文庫)感想
文化祭のお話。みちるはちょっと怖かったけど、望みが叶って一安心。ほのかにがんばって欲しい…。
読了日:10月5日 著者:野村美月

読書メーター

櫻子さんの足下には死体が埋まっている (角川文庫)

発売元: 角川書店(角川グループパブリッシング)
価格: ¥ 580
発売日: 2013/02/23

E★エブリスタというサイトに投稿されたものだそうです。
ネット投稿小説ってすごく今っぽいなぁとおもったんだけれど、ライトなミステリということでとても読みやすく面白かったです。

どうやって殺されたかとかそういう推理部分は結構すぐに分かってしまうので、そこを掘り下げたい人は不向き。
キャラクターがなかなか濃いのでそこを楽しめれば面白いのじゃないかなとおもう。
櫻子さんはGOSICKのヴィクトリカに近い。そして主人公はGOSICKの久城に近い。そんな二人が死体と出会っていくお話です。
キャラクターはGOSICKのようだが、舞台は現代の日本、旭川。

好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く (メディアワークス文庫)

発売元: アスキーメディアワークス
価格: ¥ 599
発売日: 2013/01/25

昨日ネタにしてた本、読み終わりました。

今年の最初に書店で平積みされているのを見かけたことはあって、でも表紙からして手を取れずにいました。
メディアワークス文庫ってほんとうにこういう事が多い。

でも、読んで本当に良かったなぁと思います。

三姉妹のそれぞれの恋模様。

最初、表題の『好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く』
長女の話。
会社の先輩に恋愛感情を抱いていて、でも先輩は妻帯者で、
それとは別に、後輩の男の子からずっと片思いをされてる。

実際、こういう風に手の届かない人ばっかり好きになる人って実際にいて、わたしは不思議だなあと思うことが多い。
結末に関しては、本当に幸せになるのかなぁ?と穿った見方をしてしまった。

次女『恋にクーリングオフがあればいいのに』
ダメな人を好きになってしまう女性。
姉妹の真ん中で、劣等感を持ってるからこそ、こういう男性を好きになってしまうんだろうなぁとも思うし、なんだかこういう気持ちはわかる。
一瞬、良かったなぁと思ったんだけど、彼女はずっとこんな感じで生きていくんだろうなぁと感じたり。

三女『嘘つきをシチューに混ぜれば』
いちばん羨ましいと感じた三女。

…なんだかんだで、姉妹っていいなぁとちょっと思ったりしました。
わたしは一人っ子なので、そもそもきょうだいっていうものの存在はよくわからない。
ただ、恋人にも親にも友達にも相談できないことが、姉妹だったら出来る話もあるのかなぁと感じた。
わたしは、誰にも話せなくて結局貯めこんでしまうばっかりで苦しくなることが大いので、もし打ち明けられる人がいるなら幸せだなぁ…。
と、思ってたらなんだか泣けてきた。

131011-1

本になった時に読もうと思って我慢して読まないでいる『桜庭一樹読書日記』をうっかり読んでしまった。
活字を欲しているんだけど、重いものが読める状態ではなくてつい読んでしまった。

そしたら『好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く』という恋愛小説の話が書いてあった。
気になって読書メーターで感想コメントを読んでみたらなかなか良さそう。

というわけで、駅前の本屋に買いに行った。

駅高架下のショッピングモールみたいなところに本屋さんが2件あって、1件目を見に行って見つけられなかった。
で、もう1件に行ったんだけど、そっちは出版社順ではなく作家名で並んでる。

…あれ?作家名なんだっけ?とおもってスマホで調べて探すけどない。
明日発売のBL小説は売ってたけど、それよりわたしは今こっちが読みたい。

見落としてるかも?と思ってもう一度最初に寄った本屋さんに行ったら、普通に置いてありました。よかった。
早速3編中の1つ目だけ読んだんだけど、これ…面白い。

あとがきを先に読んだら一人称が『僕』だし、お名前からしても男性っぽいんだけれど、女心がよくわかってるなぁー…と変な感動を覚えています。
細かい感想は全部読んだ後に。

この普通の恋愛小説を読んでて…ふと。
わたし、あんまり恋愛小説読まないなぁと思ってたんだけれど、BLは結構読んでるなと気づく。ジャンル関係なく面白いと作家買いしてしまうので、BL読んでると言っても買ってるのは2名の作家さんのだけなんですけどね。
主人公が女性だと、逆に主人公の気持ちにはなれなかったり、穿ったものの見方をしてしまうのですが、男同士だと純粋に恋愛小説として受け入れられるんだよなぁ…とか考えたりしてた。
恋愛小説はある意味『リアル』で、BLはよく言われるとおり『ファンタジー』なのだなぁとしみじみ実感してました。

小説に看過されすぎて芝居のキャラの気持ちが離れ気味なので、この連休の稽古で取り戻さないといけない焦りがいま凄いことになっています。

2013年9月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:638ページ
ナイス数:27ナイス

折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)感想
何ヶ月もかかってしまったけれどようやく読了。 原因は登場人物の名前と特徴が私の中で一致しないまま解決編まで来てしまったところかなと思います。 誰が<走狛>であったのかは、途中で想像してたうちのひとりでした。 新しいタイプのミステリーだと思います。
読了日:9月26日 著者:米澤穂信
優しいプライド (幻冬舎ルチル文庫)優しいプライド (幻冬舎ルチル文庫)感想
志上が間違った方にどんどん転んでいるなぁというのが読んでて辛くて辛くて…。時折出てくるエピソードにまぁこういう風に大人になったりもするのかなぁ…とか思ったり。保高はそもそもなんで好きになったんだろう?という疑問はありつつも最後の書き下ろしを読んですこし理解できたような気もする。結局収まる所におさまったら強烈なツンデレでしたな。 BLとか抜きにして、体の特徴をアヒルのリボンに例えたりするところはさすがだ…と唸ってしまった。こういう描写が好きで砂原さんの作品は毎回読んじゃう。
読了日:9月24日 著者:砂原糖子

読書メーター

折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)

発売元: 東京創元社
価格: ¥ 1,890
発売日: 2010/11/27

何ヶ月も読んでいましたが、ようやく読了しました。
米澤さんの作品では初めて苦手だなと感じてしまいました。

まず、傭兵の名前がまったく覚えられないまま最後の方まで読んでしまった。
とはいえ、誰が<走狛>かはなんとなくわかってしまいましたが。
ファンタジー色が強めなものはやはりなかなか読み進められません。

でも新しいミステリーの形だというのはとても良くわかりました。
苦手で苦労しましたが楽しく読めました。

スズラン手帖 (IDコミックス 百合姫コミックス)

発売元: 一迅社
価格: ¥ 900
発売日: 2013/09/18

百合まんがとBL小説を一緒に買うわたしです。
タカハシマコさんのスズラン手帖。

チェックしてたら、1冊春に出てた新刊を買い逃しているみたいだから今度探さなきゃ。

この方の作品は、短編が多いんだけど、少女の透明なところとか、まっすぐだからこその毒とか、思春期に抱えてたドロドロしてたものとか…
そういうものが、ぐちゃーっと一緒になってそれでいて華やかで愛らしい雰囲気が全面に出ていてとても好きです。

最初、桜庭一樹さんの小説のコミカライズで知ったんだけれど、あまりにステキなマッチングで一発でファンになってしまいました。
今回はコミック百合姫掲載分なので、百合成分満載。可愛い百合は素晴らしい。
わたしは、女の子を本当に好きになったことはないのだけれど、それでも学生の頃は仲のいい友達ともっと仲良くなりたいとか、他の子よりいっぱいお話したいとかそういう気持ちは持っていたなぁ…なんて、読みながら思い出しました。

しかし、どれも読み終わってから哀しい気持ちになるなぁ。

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