カテゴリー「 Book 」の記事

382件の投稿

2015年4月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2925ページ
ナイス数:104ナイス

甘美なる作戦 (新潮クレスト・ブックス)甘美なる作戦 (新潮クレスト・ブックス)感想
久しぶりのマキューアン、それどころか数年ぶりの翻訳作品でした。読む前に想像していた話とは全然違って、セリーナの生い立ちなんかが恐ろしく長く、300Pに突入するくらいまで苦痛を伴った。が、頑張って読んで良かったー!!と最終的に思える作品でした。変態的な描写も健在で大満足(笑) それにしても、翻訳の方が変わってから、私にはとても読みにくく辛さが増している。『贖罪』とか『土曜日』の頃の翻訳をされている方のほうが読みやすくて好きでした。
読了日:4月29日 著者:イアンマキューアン
謎好き乙女と奪われた青春 (新潮文庫nex)謎好き乙女と奪われた青春 (新潮文庫nex)感想
性格の歪んだ主要キャラの寒い会話。そして日常の謎。イライラするんだけど、思いの外楽しめました。
読了日:4月17日 著者:瀬川コウ
この部屋で君と (新潮文庫)この部屋で君と (新潮文庫)感想
誰かと同居するアンソロジー。今まで読んだことのない作家さんの文字に触れられるのが、なによりいいです。特に好きだなと思ったのは『月の砂漠を』でした。唯一、時代を感じさせる物語でとても印象的でした。次は『女子的生活』と『隣の空も青い』かな。
読了日:4月16日 著者:朝井リョウ,越谷オサム,吉川トリコ,坂木司,似鳥鶏,徳永圭,飛鳥井千砂,三上延
ホーンテッド・キャンパス    桜の宵の満開の下 (角川ホラー文庫)ホーンテッド・キャンパス 桜の宵の満開の下 (角川ホラー文庫)感想
恋のライバル登場。だけど憎めない奴(笑) 最初2篇は事件の臭いがプンプンだったけど、前編通してそんな展開じゃなくて良かった。次巻も楽しみ。
読了日:4月15日 著者:櫛木理宇
鎌倉香房メモリーズ (集英社オレンジ文庫)鎌倉香房メモリーズ (集英社オレンジ文庫)感想
可愛らしいものがたくさん詰まっていて、優しい気持ちになった。個人的にはチヨちゃんが好き。ミステリというよりはその先にある人間ドラマがとても素敵だった。続きが出たらまた読みたい。
読了日:4月10日 著者:阿部暁子
ホーンテッド・キャンパス    幽霊たちとチョコレート (角川ホラー文庫)ホーンテッド・キャンパス 幽霊たちとチョコレート (角川ホラー文庫)感想
1巻よりずっと面白かった。かなり集中して読んでたところで、絶望先生の話がぶっ込まれてて、あまりに突然だったのでパニックになった(笑)嬉しかったんですけどね。
読了日:4月9日 著者:櫛木理宇
ホーンテッド・キャンパス (角川ホラー文庫)ホーンテッド・キャンパス (角川ホラー文庫)感想
怖くなくて、ホラーというよりは、幽霊を題材にした青春モノといった印象。シリーズだし、デビュー作だということのようなので、この先の展開が楽しみです。
読了日:4月7日 著者:櫛木理宇
雨ときどき、編集者 (メディアワークス文庫)雨ときどき、編集者 (メディアワークス文庫)感想
前半は、すごい題材だなとは思うけど、面白いとは思えなくて退屈でした。樫木の生前の話あたりから面白くなって一気読み。読後はすっきりしているけど、作中、怒りの感情ばかりが強く、それはとてもしんどいなと思った。で、樫木はなぜ死んだんだろう? 病気?
読了日:4月5日 著者:近江泉美
この闇と光 (角川文庫)この闇と光 (角川文庫)感想
どの時代なのか、どの国なのか、主人公は何者なのか、全てが嘘のような違和感を感じつつ読んでいました。読む度にすこしずつ見えてくる本当の出来事。でも、虚構と現実、どちらが幸せだったのだろうか。
読了日:4月1日 著者:服部まゆみ

読書メーター

図書館で借りて、2週間の計画で読み始めました。
パラパラとめくってみたら22章くらいまであることは確認できたので、1日2章は読もうと思って読み始め。

まずあらすじ。

英国国教会主教の娘として生まれたセリーナは、ケンブリッジ大学の数学科に進むが、成績はいまひとつ。大好きな小説を読みふける学生時代を過ごし、やがて恋仲になった教授に導かれるように、諜報機関に入所する。当初は地味な事務仕事を担当していた彼女に、ある日意外な指令が下る。スウィート・トゥース作戦―文化工作のために作家を支援するというのが彼女の任務だった。素姓を偽って作家に接近した彼女は、いつしか彼と愛し合うようになる。だが、ついに彼女の正体が露見する日が訪れた―。諜報機関をめぐる実在の出来事や、著者自身の過去の作品をも織り込みながら展開する、ユニークで野心的な恋愛小説。

セリーナのモノローグがずっとずっと続きます。
改行も殆ど無くて、字も単行本の割に小さくてぎゅっとしています。

150429-1

Twitterに上げたのと同じ画像ですが、こんな感じです。

去年の今頃、1日100Pを目標に本を読んでいましたが、この本は30P読むのにも結構時間がかかる。
会話がないので本当に辛いのです。

いよいよMI5に入局して作戦がはじまると、作中作みたいなものも出てきたりして少しずつ楽しめる部分は増えてきました。
とはいえ、政治の講演会みたいなシーンが苦手で、ひたすら我慢して読むという感じ。

これが、『ページをめくる手が止まらない』に変化したのは300Pを超えた頃でした。
一気にこの小説の意味などが語られ始めます。
わたしは一体誰の小説を読んでいたのか。

悪い終わりではなさそうで安心しています。
最後のネタあかしを読みながら、この2週間、我慢して読み続けてきてよかったなぁとすごく感じました。

これだからマキューアンはやめられない。
イギリスでは昨年発表されている『The Children Act』の邦訳が出版されるのを静かに待ちます。

150417-1甘美なる作戦』を図書館で借りてきました。
すごーく久しぶりに翻訳の本です。前回に読んだ海外の本は『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢 —ジョイス・キャロル・オーツ傑作選』でした。約2年前。

マキューアン、大好きなのですが前に出た『ソーラー』を実はまだ読み終わっていないのですよね。
それもあるし、翻訳の本を読んだのが2年ぶり。

数年前は海外の本が大好きで色々読んでいたのですが、最近は簡単に読める本ばかり読んでいて、どんどん駄目になるというか、読む力が落ちている気がします。
本当は買って読みたいのですが、購入すると満足してしまって読まなくなってしまう気がしたので、2週間で読むしかない状況に落としこむために図書館で借りました。

あらすじを見ると、『美人工作員と、若き小説家』と書いてある。
なんだか好きな感じの雰囲気がする上に、マキューアンですよ。
楽しみです。頭をスッキリさせて、じっくり読みます。

返却期限は5月1日。

2015年3月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1863ページ
ナイス数:82ナイス

teenage blue (ディアプラス文庫)teenage blue (ディアプラス文庫)感想
微笑ましくてほんわかしました。大人の時間の感覚と高校生の時間の感覚の違いとか、お互いの立場での思いとかが描かれていて、そういうのがすごく良かったです。
読了日:3月25日 著者:月村奎
スープ屋しずくの謎解き朝ごはん (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)スープ屋しずくの謎解き朝ごはん (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
雰囲気が優しくて、文章も読みやすかった。ふくちゃんのダイエット奮闘記は怖い…。女性がいっぱい出てくるシーンは、キャラクターが全体的に薄めなのか、名前と人が一致せずに『これもトリックの一環なのか…?』と深読みしたけどそうじゃなかった。一度覚えたら忘れないので問題はなかった。
読了日:3月18日 著者:友井羊
天久鷹央の推理カルテII: ファントムの病棟 (新潮文庫nex)天久鷹央の推理カルテII: ファントムの病棟 (新潮文庫nex)感想
毒物混入、吸血鬼、天使の3篇。前巻よりもファンタジー感は薄れて、より心に来るストーリーになっていた気がします。鷹央に対して小鳥が少しだけイジワルしたり思ったりするのが微笑ましくて好き。お腹が痛いとか、そういうやつ。
読了日:3月16日 著者:知念実希人
拝啓 彼方からあなたへ拝啓 彼方からあなたへ感想
手紙が題材。高校生くらいの時に文通が趣味だったので共感できる部分もある。事件性のある展開も好みだった。だけど、読んでいて、どうしても崎谷さんの『トオチカ』を思い出してしまいました。
読了日:3月14日 著者:谷瑞恵
櫻子さんの足下には死体が埋まっている 謡う指先 (角川文庫)櫻子さんの足下には死体が埋まっている 謡う指先 (角川文庫)感想
花房は鳴りを潜めた3篇。身近にいるのか、誰なのか。バレンタイン、お祭りからの、雪山クローズド・サークル。隠し部屋って憧れるなぁ。それはそうとアニメ化にびっくりしました。いい感じに面白いアニメになればいいな。
読了日:3月12日 著者:太田紫織
時の罠 (文春文庫)時の罠 (文春文庫)感想
時をテーマにしたアンソロジー。万城目学さんだけ過去に読んだことがなかった。どの作品も面白くて個性的。米澤さんの作品は、意味がわからず読み始めて、途中『SFなのか…?』と悩み、最後のオチまで読んだ時に、コントを見たような気分になった。湊さんのは、相変わらず悪意に満ちているようで、読むの疲れるけどこの方の話はすごく好きだと改めて感じた。
読了日:3月7日 著者:辻村深月,湊かなえ,米澤穂信,万城目学
万能鑑定士Qの推理劇IV (角川文庫)万能鑑定士Qの推理劇IV (角川文庫)感想
この後に出ているものは全部読んでしまっていて、これが最後になりました。先を知っているので達成感は無いのですが、読む順番が変わったことでわからなかった部分が埋まりました。今までのメインキャラ総登場でしたね。謎解きの後の話は出ないのかなー。
読了日:3月3日 著者:松岡圭祐

読書メーター

KADOKAWA/角川書店
発売日 : 2014-11-21

わたし的には雲の上の人だと思っている、皆川博子さんが解説を書かれているので買った本です。
服部まゆみさんは、Wikipediaによると、早くに亡くなられている方で、単行本の出版数もあまり多くない感じです。
今まで読んだことのない作家さんの本を読む時はいつもドキドキするし、近頃では弱気になって図書館で借りてみることが多いのですが、書店で見かけてどうしても気になって買ったのです。

『この闇と光』1998年に角川書店から出たのが最初のようで、私が手にとったのは昨年出た文庫改版版というやつです。
まだ半分まで到達していないのですが、現時点ではどの国のどの時代を描いているのかがさっぱりわかりません。

盲目の少女が語り手なので、本当に見えないのです。
気になるのと、好みなのとで、ゆっくり読んでいます。

たまにこういう本に出会えるのが本当に幸せ。

2015年2月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2799ページ
ナイス数:131ナイス

AD2015隔離都市―ロンリネス・ガーディアン (ファミ通文庫)AD2015隔離都市―ロンリネス・ガーディアン (ファミ通文庫)感想
桜庭さんのデビュー作。昨年の頭に手に入れて、2015年に読もうと思い読まずに積んでいました。デビュー前に別名義でゲームのノベライズを多く書かれていることも理由にあるのか、初期作はどれもゲーム的だなと思います。現在の独特の言葉遣いや空気感はあまり見当たりませんが、それでも随所に今を思わせるものもあり、また、それがなかったとしても面白かったです。
読了日:2月25日 著者:桜庭一樹
雨のティアラ (集英社オレンジ文庫)雨のティアラ (集英社オレンジ文庫)感想
親の躾とか家の決まり事の描写が、らしいな。、と、感じた。家庭の事情が複雑で、少し混乱したけどまぁ面白かったです。でも、私的には『氷解』までで終わりで良かったんじゃないかという気がした。もうちょっと掘り下げて欲しかったし、なんだか蛇足感が……
読了日:2月23日 著者:今野緒雪
鍵屋甘味処改 天才鍵師と野良猫少女の甘くない日常 (集英社オレンジ文庫)鍵屋甘味処改 天才鍵師と野良猫少女の甘くない日常 (集英社オレンジ文庫)感想
ミステリーかと思いきや謎解きでした。謎解きを楽しむためにも図解があるとよかったかも。主人公の立ち位置も最後まで読むまでもなくだいたいわかってしまうし、行動も不可解。いい子なんだろうなとは思うけど共感を得られるどころか、逆に煩わしく感じてしまった。淀川は結局職人で大人だったってことかな。ファンタジーとして読めばまぁ楽しかったです。
読了日:2月19日 著者:梨沙
吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる(3) (ファミ通文庫)吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる(3) (ファミ通文庫)感想
今回もやはり『けど』という言い方が気になってしまいましました。特に劇中なのですが…『けれど』のほうが綺麗だし本文と合ってると思うんだけどなぁとしみじみ思います。内容に関しては、『とりかえばや』ということで、演劇モノとしては少し定番だなと感じつつ、やっぱり演劇シーンが面白いのでそれまでのあれこれも追いつつですが、ラストになった途端にあっという間に読み終わってしまいました。文学少女の時も、戯曲の話がパラパラとあったように思います。作者さん、演劇好きなのかな?と、改めて思った今巻でした。
読了日:2月17日 著者:野村美月
異人館画廊 贋作師とまぼろしの絵 (集英社オレンジ文庫)異人館画廊 贋作師とまぼろしの絵 (集英社オレンジ文庫)感想
二人の関係がすごくもどかしい。恋愛を描いたものにこんなに惹かれるのはどれだけぶりだろう? ミステリ系を色々読んでる中でこの作品を知ったのに、今巻を読み終えた現在、恋愛模様が気になって仕方がないです。早く次が読みたい。
読了日:2月13日 著者:谷瑞恵
珈琲店タレーランの事件簿 4 ブレイクは五種類のフレーバーで (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)珈琲店タレーランの事件簿 4 ブレイクは五種類のフレーバーで (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
過去に掲載されたものを文庫にまとめた短編集だからか、これまでと少し毛色が違うように感じました。これはこれで面白かったし、これでもかというくらい叙述トリックに引っかかりました。が、次巻はまた美星バリスタとアオヤマさんを中心にした話が読みたいです。
読了日:2月10日 著者:岡崎琢磨
思い出のとき修理します 3 空からの時報 (集英社文庫)思い出のとき修理します 3 空からの時報 (集英社文庫)感想
ついに恋のライバル出現、それから父親登場。このシリーズはのんびりしていて、せせこましくなくて良いなといつも思います。例えれば、脱走した猫を探すのに、走り回るんじゃなくて、歩いて名前を読んでたら向こうから戻ってきた、みたいなそんな感じ。身の回りも少し整理されて恋愛もやや進展。個人的には今後あるであろう、太一絡みの話を想像しつつ、今後も楽しみにしています。
読了日:2月10日 著者:谷瑞恵
親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰。 (ダッシュエックス文庫)親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰。 (ダッシュエックス文庫)感想
面白いし、昔の少女漫画を読んでるようで懐かしくもあるんだけど、男の子の語りが古臭いような感じがする。いつか、女の子が主人公の作品を書いて欲しいなぁ。
読了日:2月8日 著者:野村美月
スレイヤーズ 25周年あんそろじー (富士見ファンタジア文庫)スレイヤーズ 25周年あんそろじー (富士見ファンタジア文庫)感想
秋田さんのが序盤から面白くて、愛七さんのは、すごくスレイヤーズっぽいなという感じ。橘さんのは、延々メタで『それはいいの!?』って思ったりしたけど面白かった。あと、帯の林原さんのコメントがなんというか、らしいなぁと思った。懐かしかったり、時代の流れを感じたりしました。
読了日:2月6日 著者:神坂一,秋田禎信,橘公司,愛七ひろ,日日日,初美陽一
アリス殺し (創元クライム・クラブ)アリス殺し (創元クライム・クラブ)感想
不思議の国のアリスと地球の人間がリンクしている世界。若い女性が幻想するような可愛らしくてグロテスクな世界でした。言葉がどんどんすれ違って行く様子が、本当のアリスのようで素敵でした。すごく面白かったけど、家に置いて大切にしておきたい…とまではいかない。
読了日:2月3日 著者:小林泰三

読書メーター

昨日、起きてから図書館に行こう!と、窓を開けたら雪が降っていました。
洗濯物を干したりしてるうちに雪がやんだので図書館に行ってきたのです。

予約してた本が準備できたということで、行ってきたんですが、2冊借りて両方共1番でした。
きれいな本を2冊借りてきましたよ。

鍵屋甘味処改を読み始めたのです。
集英社オレンジ文庫が先月創刊になって、色々読もうと思っているのですがちょうどいい塩梅のジャンルで好みです。
近頃のコバルト文庫は表紙がきらびやかすぎてなかなか手を出しにくいので、オレンジ文庫はもう少し大人向けレーベルな感じで少し落ち着いていて良いのです。

図書館で働いて帰ってきたその日は、今日は本を手にしたくないなと思ってしまったりするんですが、でも色々読みたいものが増えていきます。

本を読み終えた。
読みたい本が発売してから毎日毎日、図書館のサイトに行って蔵書チェックをして、準備中になっているのを見つけたらすぐに予約にぶち込む。
最近は読んでいる数が多く、全部買うことは出来ないので、なるべく早く読めるように、そんなことを日課にしている。
さっき読み終えた本は、私で二人目なので、大分綺麗だ。綺麗すぎて傷つけないように逆に気を使う。

対照的に、ベストセラーやらで後になって、読みたくて予約した本は手元に来るまでに1年近くかかるし、その間に何十人にも読まれて来ている。
小口は黒く柔らかくなっている。

私が借りているこの本もこの先何人もの人の手を渡るんだろう。
そう考えていたらふと、本の気持ちが気になった。

誰かに購入されて、一度だけしか読まれずに本棚の奥にあり続けるのと、図書館に入れられて、本棚に戻る暇もなく何人にも読まれるのとでは、どっちが幸せなんだろう?

くだらないけれど、眠れずにいたらそんなことを考えていた。

150203-1

去年の春頃だったか、書店をぼんやり見て回っている時に偶然見つけた。
アリスの表紙が可愛かったのとタイトルが気になったので、家に帰って読書メーターでチェックしたあとに、図書館で予約した。
それが、今年になってようやく順番が回ってきたので、やっと読むことが出来たのだった。

女子大生、栗栖川亜理は毎晩同じ夢を見る。それは、不思議の国の夢だった。
ある日の夢で、ハンプティ・ダンプティが死んだ。
そうして、大学に行くと中之島研究室の王子という人物が死んでいた。

アリスは夢の中で、殺人犯にされてしまう。
不思議の国では女王が絶対で、犯人だということになると死刑になってしまう。
不思議の国で殺されてしまうと地球でも同じように死んでしまう。
続く殺人事件の犯人を探すため、亜理は犯人を探し始める。

と、そんなストーリー。

不思議の国と地球、両方同じ人間が存在しているようで、そこを合わせていくのが一番の謎解きになっていました。
ファンタジー(SF?)とこっちの世界がごちゃまぜになって、なんとも不思議な感覚に陥りました。

ゴシック&ロリータを愛する女性が好みそうな世界観。
アリスの可愛らしさと、血生臭さが相まって、本当に素敵な世界でした。

10年くらい前に流行った携帯電話のゲーム『歪みの国のアリス(サンソフト)』をちょっと思い出したりもしました。

不思議の国の会話は、ひたすらに噛み合わず、ちょっとイライラしましたが、そもそも『不思議の国のアリス』の世界がこんな感じだったなーと思い出しました。
読み終わった後で新潮の『不思議の国のアリス』をちょっとペラペラしてみたんだけど、「そーだった、アリスってすごく読みづらいんだった…」ということを思い出してそっと本を閉じました。
わたしの中のアリスはいつまでたっても、ディズニーアニメのアリスなので、ハンプティ・ダンプティとかも出てこないんですよね。
ハンプティ・ダンプティというと、中学1年の時の英語の教科書に乗っていて、夏休みに1章まるごと暗記して来いという宿題が出ていたことを思い出します。

150203-2

このイラストにピンとくる人も多いはず。

2015年1月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2257ページ
ナイス数:112ナイス

デュラララ!!SH×3 (電撃文庫)デュラララ!!SH×3 (電撃文庫)感想
アニメキャラを模した通り魔事件、それを捉えようとするスネイクハンズと池袋の連中。男女どちらのキャラを増やしても媚びるなと言ってくる読者の存在。作品に異常に執着するやつ、世界の平和のためにアニメとかを帰省しようとするやつ。ものすごい風刺だなと思って読んでた。それはそれとして、遊馬崎が普通じゃなくてすごかったわ…。
読了日:1月31日 著者:成田良悟
盲目的な恋と友情盲目的な恋と友情感想
怖い話だった。こんなに酷いことはそうそうにないけれど、近しいことは起こる。だから、極端だけれど、友達も恋人もいらないと思ってしまう。マウンティングなんか糞食らえだ。他所は他所、自分は自分なのになぁ。
読了日:1月23日 著者:辻村深月
夜行観覧車 (双葉文庫)夜行観覧車 (双葉文庫)感想
家庭内の問題、ご近所との問題。頭痛がしてくる感じでした。それぞれがそれぞれにリアルですごく嫌だ。最後の雑誌記事は、生き残った家族ででっち上げたもの、と言う解釈で合ってるんだろうか?
読了日:1月13日 著者:湊かなえ
いなくなれ、群青 (新潮文庫)いなくなれ、群青 (新潮文庫)感想
童話を読んでいるような、なんだかぼんやりした話だった。話自体にはのめりこめなかったんだけど、あんな島がもしあるなら、捨てた部分じゃなくて私自身が住みたい。
読了日:1月12日 著者:河野裕
万能鑑定士Qの探偵譚 (角川文庫)万能鑑定士Qの探偵譚 (角川文庫)感想
コピアとの戦いの末に、最終的に波照間に戻った莉子が、トラウマを克服し戻って来るまでの話。残念ながら図書館の予約の都合でまだ前巻を読んでいません。今作は、いつもよりページも多く色々とボリュームがありました。前巻も早くよみたいなあ
読了日:1月8日 著者:松岡圭祐
ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)感想
血縁関係がごちゃごちゃしてきた。1巻の伏線? が今になって回収されたりと、終わりに向かっているなぁという印象。今までもいろいろな本について掘り下げられてきたけれど、今回は1冊で太宰の人生を擬似体験しているような感覚に陥りました。
読了日:1月3日 著者:三上延
西尾維新対談集 本題西尾維新対談集 本題感想
西尾維新の作品と言うのが、対談相手が変わることによって様々な見え方をするのが面白いなぁと思って読んでた。羽海野さんとの話は結構重くてしんどかったんだけど、次の辻村さんの、西尾作品へのすごく深い愛(笑)に大分救われたり。前置きにあったような、『日が違うと言っていることが違う』とはあまり感じず、むしろ一貫した何かがあるのだなと感じた。
読了日:1月1日 著者:西尾維新,木村俊介,荒川弘,羽海野チカ,小林賢太郎,辻村深月,堀江敏幸

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